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ウイグル弾圧 「教師」にされた女性の苦悩

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 【ロンドン=板東和正】中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区の収容所で2018年春までの約5カ月間、収容者に中国語を教えることを強いられたカザフ族の女性が産経新聞のオンライン取材に応じた。収容所では中国共産党への忠誠をたたき込む授業が連日行われたほか、イスラム教の礼拝日を祝った収容者が性的暴行を受けたとも証言。「再教育」を名目にした人権侵害の実態が浮き彫りになった。

 女性はサイラグリ・サウトバイさん(44)。現在はスウェーデンで亡命生活を送っている。

 2016年から自治区イリ・カザフ自治州で幼稚園の運営責任者を務めていたが、17年11月に警察に呼び出されると、理由を説明されずに拘束された。黒い袋をかぶせられ、同州の収容所に車で連れて行かれた。

 収容所では中国人民解放軍のものと似た迷彩服を着るよう命じられ、警察官に「お前は再教育施設で中国語の教師になるんだ」と言われた。「再教育施設での情報を漏らしたら死刑にする」「(他の収容者との)接触や私的な会話を禁じる」など中国語で書かれた誓約書に署名させられたという。

 収容所には中国語ができない少数民族のウイグル族やカザフ族らが収容されていた。サイラグリさんは自身がウイグル語やカザフ語のほか、中国語も堪能だったことから「収容者に円滑に中国語を教えるために教師に選ばれた」と推察する。

「忠誠」教え、従順さを評価

 収容所の約2メートル四方の居住房に1人で入れられ、他の中国語の教師と接触できなかった。

 毎朝午前6時に起床し、7時~11時まで教室で男女の収容者約60人に中国語を教えた。「生徒」の収容者は番号で呼ばれ、手錠や足かせをつけて授業を受けた。サイラグリさんは「苦しい表情を浮かべて弱った収容者と直面し、ショックを受けた」と振り返る。

 午前11時からは約1時間、中国共産党への忠誠を教える授業を行うことを命じられた。「習近平国家主席万歳」などの中国語のスローガンが書かれた紙を頭に乗せ、「生徒」とともに叫び続ける内容だった。

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