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「中国が世界的大国目指している」米国家情報長官室が年次報告書

中国福建省を視察する習近平国家主席=3月(新華社=共同)
中国福建省を視察する習近平国家主席=3月(新華社=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米情報機関を統括する国家情報長官室(ODNI)は13日、米国を取り巻く国内外の脅威について分析・評価した年次報告書を発表し、中国共産党体制が「世界的大国」になることを目指して影響力を拡大させる一方、米国に対して影響力の弱体化と同盟・パートナー諸国との離反を図る取り組みを国家的規模で実施していると警告した。

 報告書は台湾情勢に関し、中国が台湾に本土との統一に向け圧力をかけていくと指摘。台湾の国際的孤立化に向けた取り組みや台湾周辺での軍事行動などを活発化させる中で、米中間の摩擦が激化していくと予測した。

 また、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を引き続き展開していく一方、国際社会の批判を意識して投資対象国などに対する搾取的行為の自制を図っていくとの見方を明らかにした。

 中国が人権分野で、個人の権利よりも国の主権や政治的安定性を重視する、新たな国際規範の普及に努めていくとも指摘した。

 軍事分野では、中国軍を「国際水準」に押し上げるための近代化を進める一方、海外での戦力展開と自国の国益保護に向けて外国の軍事拠点の構築を引き続き進めていくと予想。中国のロケット軍が命中精度の高い通常弾頭型の短中距離ミサイルを展開し、米国や同盟国の基地が危険にさらされているとも訴えた。

 核戦力に関しては、中国が向こう10年間で核弾頭の保有数の倍増を目指しており、米露の戦略的優位が固定化するような核軍縮合意に応じる意思はないとの見通しを明らかにした。

 中国のサイバー攻撃による危機も増大していると指摘した。

 一方、北朝鮮に関しては金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が米国との非核化協議で自国に有利な条件を引き出すため、年内に長距離ミサイルの発射または核実験の再開に踏み切ることを検討している可能性があると指摘した。

 また、金氏が核兵器を「外国の介入に対する究極の抑止力」と位置付け、将来的に国際社会から「核保有国」として認知され尊敬を得ることができると信じ込んでいると分析した。

 同時に、金氏にとっては現時点で北朝鮮が受けている程度の国際圧力では、核保有を目指す現在の方針を変更するには及ばないと見なしているとし、金氏に核放棄に応じる考えはないとの見方を示した。

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