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文在寅与党への逆風やまず 不動産疑惑に「親日」批判まで ソウル・釜山市長選まで1週間

29日、ソウルの韓国大統領府で開かれた会議に出席する文在寅大統領(中央)ら(聯合=共同)
29日、ソウルの韓国大統領府で開かれた会議に出席する文在寅大統領(中央)ら(聯合=共同)
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 【ソウル=桜井紀雄】来春の韓国大統領選の前哨戦とされる4月7日のソウル、釜山両市長選の投開票まで1週間に迫ったが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と与党「共に民主党」への逆風が収まらない。不動産投機をめぐる不正疑惑が拡大する中、文氏の最側近まで不動産に絡む不祥事で更迭。ソウル市長選の与党候補も日本のマンションに関する批判にさらされ、劣勢を挽回できずにいる。

 「国民の怒りと叱責を重く受け止めなければならない」。文氏は3月29日、政府の会議で、不動産投機に絡む公務員らの不正を徹底追及するよう指示した。厳しい表情の口元には「不動産腐敗清算」とプリントしたマスクを着けていた。

 首都圏の宅地開発に関する内部情報を基に、韓国土地住宅公社の職員や公務員らが値上がりを見越して土地を買いあさった疑惑が3月初めに発覚。29日には初の逮捕者が出た。

 文政権に入ってからの住宅価格や家賃の急騰で国民の不満が高まる中、文氏の経済政策の司令塔役だった金尚祚(キム・サンジョ)大統領府政策室長に不祥事が持ち上がり、29日に更迭された。家賃の高騰を抑えるため、値上げ幅を5%に制限する法律を昨年、成立させながら、直前に自身が所有する住宅の賃料を約14%引き上げていたことが判明したのだ。

 文氏自身、退任後に住む私邸用地を農業目的として購入していたことも野党から追及された。文氏は不正投機疑惑の拡大について16日に謝罪したが、支持率は下げ止まらず、31日発表の世論調査では、31・6%と就任後最低を更新した。

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 不動産政策の見直しを求める有権者は多く、ソウル、釜山両市長選ともに支持率で与党候補が野党候補に水をあけられている。最大野党「国民の力」のソウル市長選候補の呉世勲(オ・セフン)氏が遊説で「文政権の最大の罪は住宅費用を高騰させたことだ」と批判すると、与党の朴映宣(パク・ヨンソン)候補は、若者層への家賃支援を拡充すると訴え、巻き返しに躍起だ。

 そうした中、朴氏の夫が東京・赤坂に所有していた高級マンションの存在が野党から厳しく追及された。与党側は、釜山市長選の野党候補が地元に持つ高級マンションを「対馬まで見えるとても眺めのよい部屋」と揶揄(やゆ)し、「親日派」だと印象づけてイメージダウンを図ろうとしていたところ、与党候補は、靖国神社からも近い「靖国ビュー」のマンション所持者だと野党から逆攻勢を受けた。

 選挙のたびに与党側が、野党と日本の結びつきを執拗(しつよう)に攻撃してきたことが裏目に出た形だ。

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