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米の黒人男性暴行死 検察側、ビデオ映像流し「過剰な暴力」 弁護側は無罪主張  

29日、米中西部ミネソタ州の地裁で始まったで黒人男性の死亡事件をめぐる本格的審理に合わせ、警察を批判してデモ行進する市民ら=ミネアポリス(ロイター)
29日、米中西部ミネソタ州の地裁で始まったで黒人男性の死亡事件をめぐる本格的審理に合わせ、警察を批判してデモ行進する市民ら=ミネアポリス(ロイター)

 【ニューヨーク=上塚真由】米中西部ミネソタ州ミネアポリスで昨年5月、黒人男性のジョージ・フロイドさん=当時(46)=を死亡させたとして第2級殺人などの罪に問われた元警官、デレク・ショービン被告(45)=事件後に免職=の本格的審理が29日、ミネアポリスの州地裁で始まった。検察側は、被告が膝でフロイドさんの首を押さえ続けたビデオ映像を流して「過剰で不当な暴力」があったと訴え、弁護側は無罪を主張した。

 事件は、人種差別への抗議運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)」が広がるきっかけとなった。主要メディアが法廷の様子を生中継するなど、この日の公判は異例の注目を集めた。

 検察側は冒頭陳述で、フロイドさんは意識を失うまでに「息ができない」などと27回訴えたにもかかわらず、被告はフロイドさんの首を9分29秒間にわたって圧迫し続けたと説明。ビデオ映像を流して「自分の目を信じてください。これは殺人だ」と陪審員に訴えかけた。

 これに対して弁護側は、フロイドさんが連行の際に抵抗したとし、「被告は19年間の職歴の中で訓練された通りに行動した」と主張。フロイドさんの死因が圧迫による窒息死だとの証拠はなく、薬物使用や心臓病、高血圧などの持病に起因するものだとして無罪を訴えた。

 ミネアポリス市内では事件への抗議活動が再燃しており、公判が開かれた地裁の周辺は柵や鉄条網で囲まれるなど厳戒態勢がとられた。フロイドさんの遺族は地裁前で会見し、「正義を手にするためにきた。今日が出発点だ」と述べた。

 この裁判をめぐっては、事件に強い先入観を持つ陪審員を避けるため、300人以上の候補者に「事件の動画を何回見たか」といった質問状が送付された。その後、3月上旬から約2週間かけて陪審員の審査が行われ、補充要員2人を含む14人が選出された。人種構成は白人が8人、黒人が4人、混血が2人。

 事件は昨年5月25日に発生。起訴状によると、偽札を使おうとした人物がいるとの通報を受けて現場に駆け付けたショービン被告らが、フロイドさんを拘束した際に膝で首を地面に押し付け、死亡させたとされる。ショービン被告の裁判は最大で4週間の審理が予定されている。他に逮捕、起訴された元警官3人の公判は8月に始まる見通し。

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