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WHO調査団、研究所からの流出否定 武漢調査の報告書公表へ

スイスのジュネーブにあるWHO本部(共同)
スイスのジュネーブにあるWHO本部(共同)

 【ロンドン=板東和正】中国湖北省武漢市で新型コロナウイルスの起源解明に向けた調査を行った世界保健機関(WHO)国際調査団は30日、調査内容をまとめた報告書を公表する。「武漢起源」説を否定したい中国側の主張をほぼ追認し、欧米などから非難された2月の記者会見と異なる見解を示すかが注目される。

 AP通信などが入手した報告書の草案によると、調査団は「中国科学院武漢ウイルス研究所」からウイルスが流出した可能性は「非常に考えにくい」とほぼ否定。コウモリから別の動物を介して人に感染した可能性が「最も高い」とした。

 調査団は1月中旬から2月上旬にかけて武漢市に滞在。流行初期に多数の感染者が確認された華南海鮮卸売市場や、ウイルス流出の疑惑が取り沙汰される武漢ウイルス研究所などで立ち入り調査を行った。

 報告書では人への感染経路に関し、(1)ウイルスを宿した野生動物からの直接感染(2)「中間宿主」となる動物を介した感染(3)冷凍食品などの食品流通網を経由した感染(4)武漢ウイルス研究所からの流出-という4つの仮説を検証した。

 草案は(2)の可能性が最も高いとしつつ、(1)の野生動物からの直接感染についても可能性は「高い」とした。(3)の可能性は「低い」としたが、冷凍食品に付着したウイルスが国外から流入したとする中国の主張も完全には排除していない。

 報告書は調査団と中国側が共同で執筆しており、ブリンケン米国務長官は28日放送されたCNNテレビの報道番組で「(調査の)手法やプロセスについて深刻に懸念している」と述べた。

 調査団は2月9日に現地での活動を終えた際に記者会見し、中国側の主張におおむね沿った見解を示した。感染症の専門家は「今回の報告書は2月の発表の二の舞いになる恐れがある」と指摘する。

 ただ、調査団の一部メンバーはその後、中国側と異なる立場を示してきたことから、報告書でそうした見解が反映されることも考えられる。

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