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逆風の中、支持獲得に躍起 中東歴訪の中国外相、ウイグル問題で理解求め

サウジアラビアの首都リヤドでファイサル外相(右)と会談する中国の王毅国務委員兼外相=24日(新華社=共同)
サウジアラビアの首都リヤドでファイサル外相(右)と会談する中国の王毅国務委員兼外相=24日(新華社=共同)

 【イスタンブール=佐藤貴生、北京=三塚聖平】中東歴訪中の中国の王毅国務委員兼外相は、訪問先のトルコとサウジアラビアでウイグル族をめぐる問題を協議した。新疆(しんきょう)ウイグル自治区でウイグル族を弾圧しているとして欧米で非難が高まる中、中東諸国で内政不干渉への理解を得て国際的な逆風をかわす狙いがにじんでいる。

 王氏は25日、トルコでエルドアン大統領やチャブシオール外相と会談した。ロイター通信によると、チャブシオール氏は会談後、トルコに居住するウイグル族の問題の「繊細さ」を王氏に伝えたと明らかにした。

 トルコ人とウイグル族はともにイスラム教徒が多く、民族的にも近い。このため、エルドアン政権はウイグル族を弾圧しているとして中国当局を批判し、中国を脱出した亡命ウイグル族を保護してきた。

 しかし、近年はそうした言動が減り、ウイグル族の取り締まりも強化。経済が低迷するトルコは中国の投資に期待を寄せるほか、新型コロナウイルスのワクチンも中国製に依存しており、関係悪化は避けたいとの思いがうかがえる。

 中国外務省によると、エルドアン氏は会談で「対中関係の発展を高度に重視している」と強調。自身も中国製のワクチンを接種したことについて触れ「中国と、ワクチン協力の深化を続けることを望む」と呼び掛けた。王氏は「双方は、相手の内政への不干渉を堅持すべきだ」と呼び掛けた。

 エルドアン政権の方針転換に、トルコの亡命ウイグル族は懸念を強めている。最大都市イスタンブールでは25日、約1千人がデモを行い、「中国は独裁者だ」「ジェノサイド(民族大量虐殺)をやめろ」などと中国政府を非難した。

 王氏は24日には、トルコに先立って訪れたサウジでムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談した。王氏は、新疆や香港、台湾などの問題で「サウジの中国に対する力強い支持に感謝する」と謝意を表明。サウジへの内政干渉に反対の立場も示した。サウジ国内の人権弾圧に批判的なバイデン米政権を念頭に置いた発言とみられる。中国側の発表によると、ムハンマド皇太子は「新疆や香港などの問題で、中国の正当な立場を固く支持する」と述べた。

 王氏は26日からイランを訪れる。中国は2015年にイランと核合意を結んだ国の一つで、イランと連帯をアピールして欧米への対抗姿勢を示すとみられる。

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