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中国外相、中東歴訪開始 米欧の対中圧力に対抗へ

中国の王毅国務委員兼外相(共同)
中国の王毅国務委員兼外相(共同)

 【北京=三塚聖平、カイロ=佐藤貴生】中国の王毅(おうき)国務委員兼外相は24日、中東各国の歴訪を開始した。新疆(しんきょう)ウイグル自治区の人権問題や香港、南シナ海情勢をめぐり米欧との緊張が一気に高まっている中で、中東各国との結びつきを強めることで対中圧力に対抗する構えだ。

 王氏は30日までの日程でサウジアラビア、トルコ、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーンの6カ国を訪問する。中国外務省の華春瑩(かしゅんえい)報道官は23日の記者会見で、訪問を通じて6カ国との「戦略的な意思疎通を深める」との考えを強調した。

 念頭にあるのは、新疆ウイグル自治区でのイスラム教徒少数民族に対する人権問題だ。米欧は対中制裁で足並みをそろえるが、強権的な統治手法が目立つ中東各国は、欧米の人権外交に距離を置くとの計算がはたらいているとみられる。

 トルコ以外の5カ国は昨年、国連人権理事会で中国の香港国家安全維持法に対する支持声明に署名もしている。

 中国は、中東産原油の主要な買い手として同地域で影響力を強めている。中国メディアは「中国の外交関係において中東は、比較的良好な部類に入っている」との見方を示しており、歴訪を通じて一段の協力を期待しているとされる。

■イランと関係強化、米国との交渉材料に

 イランとは核合意への復帰を目指すバイデン米政権の動きをにらんだ協力も焦点となりそうだ。

 国営イラン通信によると、王氏は26、27日にイランを訪問し、イランのザリフ外相のほか、ロウハニ大統領と会談し、戦略的パートナーシップの強化や国際情勢などを協議する。

 核合意をめぐっては、イランが米国の経済制裁の解除をバイデン政権に要求する一方、バイデン政権はイランが逸脱した核関連活動を合意の規定に戻すのが先だと主張し、膠着が続く。

 中国は米国が先に制裁を解除すべきだと言明し、ロシアと並んでイラン寄りの立場を示している。関係強化でイランへの影響力を確保した上で、バイデン政権との今後の外交交渉の材料にする可能性もある。

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