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「拉致、消えたように感じる」家族会、コロナで置き去り懸念 

内閣府の三ツ林裕巳副大臣(右端)に署名を手渡す増元照明さん(左端)と支援者=23日午前、東京都千代田区
内閣府の三ツ林裕巳副大臣(右端)に署名を手渡す増元照明さん(左端)と支援者=23日午前、東京都千代田区
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 北朝鮮による拉致問題で23日に政府関係者と面会した被害者家族が訴えたのは、政府の動きの鈍さだった。昨年に相次いで家族が鬼籍に入ったことが物語るように、もはや一刻の猶予もない。「拉致が消えてしまったように感じる」。政府が時間を割く新型コロナウイルス対応の重要性は理解しつつ、「置き去り」に懸念を募らせている。

意志が見えない

 「政府の動きが見えず、残念だと伝えた。この停滞は、ひどい」。増元るみ子さん(67)=拉致当時(24)=の弟、照明さん(65)は内閣府の三ツ林裕巳(ひろみ)副大臣との面会終了後、そう述べた。新型コロナへの対応などの影響で、従前からの膠着(こうちゃく)に拍車がかかっているとの見方だ。

 田口八重子さん(65)=同(22)=の兄で、家族会代表の飯塚繁雄さん(82)も「スピード感を持ってやってもらわないと困る」と焦燥感をあらわにする。

 新型コロナ禍で出歩く機会も減り、「身体が動かなくなってきた」。残された時間を考えれば、スピード感は最も大事な要素だが、「最近は、拉致の話が消えてしまったように感じている」という。

 八重子さんの長男、飯塚耕一郎さん(44)は、「拉致問題だけが難しい状況に置かれているわけではない」と一定の理解を示す一方、「政権に、解決への意志が見えない」と指摘。「『最重要課題』というフレーズを単に繰り返しているだけ。もう一歩踏み込んだメッセージを北朝鮮へ打ち出してほしい」と具体的な行動を求める。

運動にもコロナの影

 「台風の目の中にいるのだと信じたい」。横田めぐみさん(56)=同(13)=の弟、拓也さん(52)は進展に期待を寄せながら、現在の“無風”ぶりをそう表現する。

 自身で拉致の非道さを訴えたいが、ここでも新型コロナが影を落とす。

 自治体などからの依頼で家族らが全国各地で実施してきた講演や集会は昨年、多くが中止や延期に追い込まれた。拉致問題対策本部によると、政府主催の行事は一昨年から7件減った。 席数を減らしたり、出演者をリモート参加にしたりして実施にこぎつけた行事も少なくない。ただ、影響は今年に入っても続いており、埼玉県内での集会などが中止に追い込まれた。

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