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「悪い雰囲気、予想通り」「米中対決継続の判断は尚早」 佐橋亮東大准教授

佐橋亮 東京大准教授(本人提供)
佐橋亮 東京大准教授(本人提供)

 今回の米中外交トップ会談は、米国が同盟重視に戻ることを示す一大キャンペーンのさなかで、中国側が積極的に求めて開かれた。バイデン米政権は「民主主義と権威主義の対立」という世界観を持っており、中国に対してどう振舞うかが外交全体の試金石になると考えていた。表向きは対中強硬姿勢を示すことが国内向けにも同盟国に安心感を提供する上でも必要だった。このため、会談が悪い雰囲気になることは、予想通りだったといえる。

 ただ、冒頭約1時間のやり取りだけを見て、会談全体が対決モードで終わり、米中の対立が今後も続くと判断するのは尚早だ。ブリンケン国務長官は会談後、報道陣を前に、イランや北朝鮮、気候変動問題など米中の協力が可能な分野に触れており、対中関係を完全に否定しなかった。

 中国側の表向きの強硬姿勢も国内向けのアピールだろう。中国は会談で、困難と知りつつトランプ前政権の対中、対台湾政策を少しでも巻き戻そうと図り、その面で成果はなかった。だが、バイデン政権と対話のチャンネルを作ったという意味では完全に失敗したとはいえない。米中双方とも今後につながる布石を残した。

 今回、われわれが目にしたのはバイデン政権の最も強硬な姿ではないか。民主党関係者は「対立と競争は異なる」という姿勢だ。短期的な緊張緩和はなく人権、経済安全保障で政策対応も強化される方向だが、長期的には気候変動やコロナ禍後の経済課題などで緊張緩和に動くこともあり得る。(談)

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