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欧州中銀、国債購入を加速へ 長期金利上昇、経済回復の重荷

ECBのラガルド総裁(ロイター)
ECBのラガルド総裁(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】欧州中央銀行(ECB)は11日、ユーロ圏19カ国の金融政策を議論する理事会を開催し、今後3カ月間に国債買い入れのペースを大きく引き上げる方針を決定した。感染力が高いとされる新型コロナウイルスの変異株が広がる中、ユーロ圏各国の長期金利が上昇基調(国債価格は下落)にあるのを受け、借り入れコストを抑えるため買い支える。大規模な量的金融緩和を維持することなども決めた。

 ECBのラガルド総裁は11日の記者会見で、ユーロ圏各国の長期金利上昇が続けば「資金調達環境の性急な引き締めにつながりかねない」と懸念を示し、国債買い入れペースの引き上げの意義を強調した。今年2月後半ごろから米経済が持ち直すとの期待感から米長期金利が上昇。ユーロ圏各国の長期金利もつられて上がった。金利上昇が市場の混乱要因となっていた。

 ECBは政策の柱に据える量的金融緩和に関し、新型コロナ対策用の資産購入枠1兆8500億ユーロ(約240兆円)を活用して域内各国の国債を買い入れており、少なくとも2022年3月末まで続ける方針を維持。民間銀行から資金を預かる際の金利もマイナス0・5%で据え置いた。

    ◇

 新型コロナウイルスの変異株が拡大する中、欧州経済は回復に向けた道筋が見えていない。欧州諸国では、感染を抑制するための行動制限が続き、経済活動の本格再開に至っていない状況だ。米長期金利の急上昇に連動する形でユーロ圏の金利も高くなったことが低迷する欧州経済の「重荷」になっている。

 ラガルド総裁は11日の記者会見で、欧州の全体的な経済状況は「改善すると予想される」と指摘。ECBは最新の経済予測で、2021年の実質成長率見通しを4・0%とし、20年12月の前回予測から0・1ポイント引き上げた。一方で、新型コロナの感染が拡大する中、経済の先行きに「不確実性が残っている」とも付け加えた。

 欧州連合(EU)欧州委員会も、先行きの不透明さを懸念する。2月11日に発表した冬季経済見通しでは、ユーロ圏19カ国の2021年の実質域内総生産(GDP)が前年比3・8%増になると予測。20年11月に発表した前回見通しの4・2%増から0・4ポイント下方修正した。新型コロナ感染拡大を受けた行動制限の長期化を反映したとみられている。

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