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【マーライオンの目】海外に防災発信を

 シンガポールからアジア太平洋地域のニュースをカバーしているが、大規模な地震とそれに伴う津波が絶えることはない。各地で津波警報が出るたび、津波が街をのみ込むニュース映像に呆然(ぼうぜん)とした10年前の3月11日を思い出し、全身が緊張するのが分かる。

 最近では今月5日、ニュージーランド近くでマグニチュード(M)7超の地震が3度あった。津波警報が発令され、沿岸部の住民が高い場所に避難した。会員制交流サイト(SNS)上では「生きた心地がしなかった」という声が上がっていた。幸い大きな被害はなかったが、住民の恐怖と精神的疲労は痛いほど伝わってくる。

 「3・11」後、アジア太平洋地域の防災で日本は存在感を高めている。日本の資金協力で国連開発計画(UNDP)は東南アジアや南アジアなどで津波避難訓練を開始した。同じく地震大国であるインドネシアとの連携も深まっており、研究者からは地震が起きたら各自が避難する「津波てんでんこ」などの考え方を学校教育に取り入れるよう求める声も上がっている。

 東日本大震災から10年の節目を迎えたが、一つの通過点にすぎない。地震や津波への備えは永遠に必要だ。未曽有の経験に直面した日本が世界の防災に果たせる役割は大きいだろう。(森浩)

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