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震災10年 日台、思いやりの「善の循環」 謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表

 台日双方の人々は、いわば家族や親戚のような連帯感があり、何かあったときは心配でたまらず、できる限りのことをしてあげたいという気持ちを抱いている。世界を見ると近隣の関係は険悪になりがちだが、台日間は例外で、自然な気持ちで友情が築かれている。これは世界平和の模範となる大切な財産であり、今後も「善の循環」による心が通う友好関係を発展させていきたい。

 

【解説】震災転機に交流深化

 謝氏の指摘通り、日台ではこの10年で、民間を中心とする交流が深まった。

 台湾からは震災後、世界最多となる200億円超の義援金が届いた。代表処が日本の市民を対象に行った世論調査によると、「台湾を身近に感じる」との回答は、震災前の2009年の56%から震災直後の11年5月には67%に上昇。昨年は77・6%が「親しみを感じる」と答えた。

 日本政府は12年の震災後1年の追悼式で、台湾の代表者を外交関係がないことを理由に指名献花から外して批判を招き、野田佳彦首相(当時)が国会で陳謝し翌年改めた。日本の元外交官は「震災で日本世論の台湾への姿勢が変わった。日台関係の大きな転機になった」と話す。

 台湾からの訪日観光客は、10年の年間127万人から新型コロナウイルス流行前の19年で489万人に増大。日本からも19年に216万人が台湾を訪れた。

 台湾で16年に蔡英文総統が就任すると、災害のたびに安倍晋三首相(同)と見舞いの言葉をツイッターでやり取りすることが慣例化した。日本では18年以降、台湾のタピオカが流行。中国が今年2月末、台湾産パイナップルの輸入禁止を発表すると、日本で支援の動きが広がり、今月4日までに前年比約3倍で過去最多約6200トンの購入が決まった。(前台北支局長 田中靖人)

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