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【世界の論点】ミャンマー国軍のクーデター

 中国にとって隣国のミャンマーは、インド洋への玄関口を確保するといった地政学上の要衝だ。歴史的に見ても、蒋介石率いる国民政府に米英が支援物資を送る「援蒋ルート」があった。そのため安易なばくちには出られないという計算が働いているとみられる。中国社会科学院アジア太平洋・世界戦略研究院の許利平研究員は「平和で安定したミャンマーが、中国の利益に最も合致する」との見方を中国紙への寄稿で示した。

 ただ、こうした静観姿勢が「中国が国軍の後ろ盾になっている」という疑念を招いている。特にミャンマー国内での中国批判に神経をとがらせており、陳海・駐ミャンマー大使は「完全に荒唐無稽だ」と火消しに走っている。

 国軍非難を避ける中国を批判する欧米諸国に対しても、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は2月3日付の社説で「西側世論が、中国が米欧とともに態度表明しないと非難しているのは度を越している」と反発。その上で、中国のやり方を「善意と実務性に満ちた現実主義的な態度だ」と正当化した。中国は天安門事件や香港の反政府デモなどを強権的手法で抑圧してきた経緯から、国軍を積極的に批判すれば自己矛盾に陥るという事情もうかがわれる。(北京 三塚聖平)

□東南アジア

■近隣諸国が解決へ仲介を

 内政不干渉を原則とするASEANだが、加盟国は国際社会の懸念を無視して抗議デモ弾圧を進めるミャンマー国軍に非難の声を強めている。各国メディアでもクーデターに厳しい論調が相次ぎ、伝統的な不干渉という立場にこだわるのではなく、隣国として一定の介入を求める声が上がっている。

 ASEANはかつてのミャンマー軍事政権に対し、比較的融和的な姿勢を保った。欧米の経済制裁に同調せず、経済面を中心とした交流を進めて人権状況の改善や民主化を促す「建設的関与政策」を推進した。

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