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【世界の論点】ミャンマー国軍のクーデター

3日、ミャンマー・ヤンゴンの路上に置かれた障害物。「殺人者」と書かれたミン・アウン・フライン国軍総司令官の写真が張られていた(共同)
3日、ミャンマー・ヤンゴンの路上に置かれた障害物。「殺人者」と書かれたミン・アウン・フライン国軍総司令官の写真が張られていた(共同)

 ミャンマーで2月1日のクーデターによって実権を握った国軍側の治安部隊と、抗議デモ参加者の衝突が激化し、多数の犠牲者を出す事態になっている。欧米を中心に国際社会は国軍への非難、圧力を高めているが、ミャンマーとの結びつきが強い中国は「内政不干渉」を盾に静観の構えだ。ミャンマーが加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)は深い憂慮を示しつつも、「全会一致」の原則が壁となり、実効ある施策が打ち出せない。

□中国

■「後ろ盾」疑念は荒唐無稽

 ミャンマー国軍によるクーデター後、中国は「内政不干渉」を掲げて非難表明を慎重に避け続けている。

 中国の張軍(ちょうぐん)国連大使は2月26日に開かれた国連総会の非公式会合で「ミャンマー国内で発生した事柄は、本質的にはミャンマーの内政問題だ」と主張。治安部隊による発砲でデモ隊に死者が出ていることに対しても、中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官が22日の記者会見で「ミャンマー各方面が自制を保ち、憲法と法律の枠組みの下で意見の相違を適切に処理し、政治と社会の安定を維持することを望む」と、抑制的な発言に終始した。

 中国は、軍政時代に欧米諸国がミャンマーに経済制裁を科す中で経済支援を通じて密接な関係を保ったが、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)政権とも良好な関係を築くよう腐心した。ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャへの迫害問題で欧米諸国による圧力が増すとミャンマーは中国への接近を強めており、王毅国務委員兼外相は1月のミャンマー訪問時に「NLD政権の施政を断固支持する」と表明している。中国としては、自らの意向をより強く反映できる国軍が事態を完全に掌握する方が都合が良いものの、どちらに転んでも影響力を保てるように細心の注意を払っているとみられる。

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