PR

ニュース 国際

【主張】ミャンマー軍 血の弾圧を直ちにやめよ

 国軍がクーデターを起こしたミャンマーでは、民衆による大規模な抗議デモが3週間以上続き、治安部隊の弾圧によって多数の死傷者が出る事態となった。

 SNSなどの映像を見ると、治安部隊がデモ隊に狙いを定め、発砲している。血まみれになり搬送されていく人の姿もあった。国軍側が言うような「暴徒への対処」には到底見えない。人々の平和的要求を流血の暴力で握りつぶすことは容認できない。国民へ銃口を向けてはならない。

 国連のミャンマー担当事務総長特使は、3日のデモへの弾圧で38人が死亡したと非難し、軍への圧力を高める必要があると国際社会へ呼びかけた。

 2月28日にも少なくとも18人が犠牲になり、国軍は激しい非難を浴びたが、意に介す様子はない。2月1日にアウン・サン・スー・チー氏らを拘束し、スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)から権力を奪取した。

 NLDが大勝した昨年11月の総選挙に不正があったと国軍は主張するが、外国の監視団はおおむね公正だったと結論付けている。抗議デモがやまないのは、国民も国軍の言い分を認めないからだ。

 問題は、ミン・アウン・フライン総司令官が自国の現状をどう認識しているかである。

 民主化が動き始めて10年が経過している。軍事政権時代同様、反対意見は力で封じ込められると考えているなら大きな間違いだ。

 権力に居座れば、ミャンマーは確実に孤立化し、経済は再び停滞する。軍とパイプのある日本政府は、このままでは将来の展望は開けないとはっきり伝え、スー・チー氏との対話を促すべきだ。

 中国では1989年、共産党政権が民主化要求の学生らを武力弾圧して多数の死者が出る天安門事件があった。平和的に民主化を求める人々に対し、対話で臨むのが民主主義で、暴力で押さえ込むのが強権統治だ。ミャンマーで「天安門事件」を繰り返させてはならない。

 国連安全保障理事会のミャンマー問題の協議では、中国、ロシアが国軍擁護に回るとみられる。その異様さを世界が認識する場となるだろう。

 日本が取り組むべきは、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインドなど近隣諸国と連携して、国軍に翻意を促すことである。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ