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「挑発やめよ」 米空爆、イランへのメッセージ 三菱総研・中川浩一主席研究員

 オースティン米国防長官=19日、ワシントン(AP=共同)
 オースティン米国防長官=19日、ワシントン(AP=共同)

 バイデン米政権が25日、シリア東部を空爆したと発表した。親イラン系武装勢力に対する初の軍事行動からは、どのような政権の意図がうかがえるのか。三菱総研の中川浩一主席研究員にきいた。

 バイデン米政権が軍事行動にでたのは、イラクの駐留米軍拠点への攻撃などを繰り返すイランに対し、「危険な挑発はいい加減にしろ」と伝えるためだ。

 同時にバイデン政権が、さらなる緊張は避けたいと考えているのも間違いない。それは今回の攻撃のタイミングが、バイデン大統領がイスラエルのネタニヤフ首相、イラクのカディミ首相、サウジアラビアのサルマン国王と相次いで電話会談した後だったことにも表れている。事前にすり合わせがあったことを示しているからだ。

 衝動的な行動が目立ったトランプ前政権と違って、政策の予測可能性が高いといえよう。

 バイデン政権にはブリンケン国務長官をはじめ、2015年のイラン核合意の交渉を担った面々がそろっており、核合意を軌道に戻したいと考えている。その戦略目標は、イランを中東の安定化プロセスに関与させ、イラクやアフガニスタンからの米軍撤退を実現して「脱・中東」を果たすことにある。今回の攻撃はそのための「戦術」だろう。

 問題はイランがどう反応するかだ。バイデン政権はイエメンの親イラン武装勢力フーシ派へのテロ組織指定を解除するなど、対話に向けた秋波をイランに送っているが、保守強硬派の発言力が強まっているイランがこれを逆手にとって揺さぶりを強めることも考えられる。その場合、地域の緊張が一段と高まる可能性がある。(聞き手 大内清)

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