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イラン、抜き打ち核査察受け入れを停止 重大な合意違反

イランの最高指導者、ハメネイ師(AP)
イランの最高指導者、ハメネイ師(AP)

 【カイロ=佐藤貴生】イランは23日未明、核合意の履行状況を検証してきた国際原子力機関(IAEA)の抜き打ち査察の受け入れを停止した。ロイター通信が伝えた。核開発の完全な検証が困難になりかねない重大な合意違反となる。イランは21日、IAEAの限定的な検証・監視活動を約3カ月間認める方針も表明している。対話開始を念頭に一定の譲歩を示したとみられ、欧米諸国の対応が焦点となる。

 イランのガリババディIAEA担当大使は22日夜、2015年の核合意に基づいて抜き打ち査察を認めた「追加議定書」の履行を停止すると言明し、イラン国内の核施設に「必要な指示を伝えた」と述べた。

 イランは追加議定書を暫定的に履行してきたが、同国国会では昨年12月、米国が制裁を解除しなければ対抗措置として履行を停止するよう政府に義務付ける法律が成立。IAEAによる未申告施設の査察のほか、イラン側が核開発に関して収集したデータへのアクセスが不可能になる。同国外務省高官は査察規模が「2~3割縮小される」と述べた。

 また、イランの最高指導者、ハメネイ師は22日、国として必要なだけウランを濃縮するとし、「(濃縮度)60%まで上げるかもしれない」と述べた。制裁解除に応じない米国などに対抗する意思を示した形だが、米国務省報道官は同日、「脅しだ」としてイランの出方を見極める方針を示した。

 イランは1月、核合意の濃縮度の規定上限を大幅に超える20%のウラン製造に着手した。ウランは90%になると核兵器への転用が可能で、イランは過去にも20%のウラン製造に成功したと述べたことがある。

 バイデン米政権は18日、イランと対話の用意があると表明し、欧州連合(EU)は両国を含む核合意の全当事国による非公式会合を開く意向を示していた。

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