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産経元支局長判決に不当介入 韓国与党議員らが判事への弾劾訴追案

1日、韓国国会に判事への弾劾訴追案を提出した与党議員ら=ソウル市内(聯合=共同)
1日、韓国国会に判事への弾劾訴追案を提出した与党議員ら=ソウル市内(聯合=共同)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領への名誉毀損(きそん)罪に問われ、2015年に無罪となった産経新聞の加藤達也元ソウル支局長の判決などに違法に介入したとして、韓国与党「共に民主党」議員らは1日、釜山高裁の林成根(イム・ソングン)部長判事の弾劾訴追案を国会に提出した。一般判事への弾劾案の提出は初めて。

 在籍議員(定数300)の過半数が賛成すれば、可決される。弾劾案の発議者として、与党に革新系小政党も含めて161人が名を連ねており、可決され、憲法裁判所で弾劾の可否が審理される可能性がある。

 裁判所は最近、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が停職処分を裁可した尹錫悦(ユン・ソンヨル)検事総長の復職を認める判断を示したり、文氏の側近だったチョ・グク元法相の妻に実刑判決を下したりし、判事に対する与党側の不信感が高まっている。

 与党側は林氏の行為を、朴前政権の意をくんで判決に介入し、裁判官の独立性を侵害した「司法介入事件」の典型とみる一方、保守系野党は、今回の弾劾案について判事らを現政権の意に従わせるための「見せしめ」だと批判している。

 加藤元支局長は約300人が犠牲となった14年の旅客船セウォル号事故当日、朴氏が元側近と会っていたとの噂をコラムに書いた。ソウル中央地裁の幹部だった林氏は、コラムが虚偽だと判決に盛り込むよう裁判長に指示した疑いが持たれている。事故当日の不明瞭な動静をめぐる批判は朴氏の退陣にもつながった。

 林氏は職権乱用罪などで公判中。1審は、判決への介入を認め、「裁判官の独立を侵害した違憲的行為」と指摘したものの、職権乱用には当たらないとして無罪を言い渡した。林氏は今月末に退任する見通しで、与党議員らは「司法介入の過ちを正す機会が失われかねない」と主張している。

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