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米露、新START5年延長で合意 戦略兵器削減条約、土壇場で失効回避 

ロシアのプーチン大統領=2020年12月(AP)
ロシアのプーチン大統領=2020年12月(AP)

 【モスクワ=小野田雄一】2月5日に期限が切れる米国とロシア間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長問題で、米露両国は1月26日、同条約を延長することで基本合意するとした外交覚書を交換した。延長期間は5年間となる見通しで、今後、両国国内での批准手続きを経て正式に延長される。

 トランプ米前政権が延長に慎重姿勢を示し、失効も危惧された新STARTは、条約延長の必要性を主張するバイデン米政権の発足で、失効間際の土壇場で維持されることとなった。

 覚書の交換は、26日に行われたプーチン大統領とバイデン米大統領との電話会談の内容を露大統領府が発表したことで明らかになった。発表によると、両大統領は新STARTの延長合意を定めた外交覚書の交換が同日行われたとし、満足感を表明したという。

 プーチン氏はまた、バイデン氏の大統領就任を祝福し、「世界の安全保障と安定性に特別の責任を負う米露の関係正常化は、両国だけでなく国際社会全体の利益になる」と指摘した。

 イタル・タス通信によると、米国との合意を受け、プーチン氏は同日、新STARTを5年間延長するとした法案を露下院に提出。法案は27日にも下院を通過する見通しだ。

 戦略核弾頭の配備数や弾道ミサイルなど運搬手段の保有数を制限する新STARTは、中距離核戦力(INF)全廃条約が2019年8月に失効した後、米露間に残る唯一の軍備管理条約となっていた。

 トランプ米前政権は当初、中国が参加する新たな核軍縮枠組みの構築を提唱したものの、中国は拒否。国力で勝る米国との軍拡競争の拡大を懸念するロシアも「無条件での5年延長」を主張し、延長に消極姿勢を取ったトランプ政権との協議は平行線をたどった。最終的に、トランプ政権とロシアは双方が譲歩する形で、「全核弾頭の凍結」を条件に短期間の暫定延長をする方向で一致していた。

 しかしバイデン政権は今月21日、5年間の延長を目指すとの方針を表明。ロシアもこれを歓迎し、早期妥結への意欲を示していた。

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