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【ソウルからヨボセヨ】韓国軍の悩ましい「民主化」 年長者優位か階級重視か

南北軍事境界線がある非武装地帯付近(DMZ)の監視任務にあたる韓国軍兵士(ロイター)
南北軍事境界線がある非武装地帯付近(DMZ)の監視任務にあたる韓国軍兵士(ロイター)

 韓国語でぞんざいな言い方を「パンマル」という。たとえば子供を相手に「何々してください」と敬語を使うと妙な顔をされる。子供には他人の子供であっても「何々しろ」というのが正しいモノの言い方だ。韓国人は口論でよく「パンマルを使ったな!」と言って怒る。ケンカも途中から「お前は何歳か?」と年齢論争になる。“長幼の序”を維持するためには年齢差が絶対基準なのだ。

 ところが軍隊では階級が絶対的基準だから問題が生じる。韓国軍で最近、若い上官が年上の部下にパンマルを使うことに年長者たちが反発し人権問題になっている。韓国メディアによると、軍隊でのパンマル問題について軍首脳が「将校のパンマルは当然である。年齢で左右される軍隊などありえない」と公式見解を明らかにしたところ、年長者の下士官たちが人権無視だといって国家人権委員会に提訴したというのだ。

 韓国軍には女性将校も増えているので、いわば息子、娘みたいな上官に「おい、お前」風に言われることに年長の部下は耐え難い。年長者優位の伝統的言語文化と階級重視の軍隊文化の対立だが、韓国では何でも民主化、民主化といって平等意識が広がり、軍隊にまで影響が及びつつある。階級組織の軍隊で民主化は可能か? 韓国軍には悩ましい。(黒田勝弘)

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