ISが犯行認める バグダッドで自爆テロ、140人死傷
【カイロ=佐藤貴生】イラクの首都バグダッド中心部の市場で21日、2件の自爆テロが起き、ロイター通信は少なくとも32人が死亡、110人が負傷したと伝えた。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が犯行を認める声明を出した。
英BBC放送(電子版)によると、ISは声明でシーア派を標的にしたと示唆しており、宗派間の対立をあおる狙いがありそうだ。ISが支配地域を失った2017年以降、イラクでは自爆テロはほとんど起きていなかった。
1人目の自爆犯は買い物客で混み合う市場で腹痛を訴え、直後に爆弾を起爆。2人目は爆発による負傷者を救助しようと人々が集まってきた際に起爆した。
国連は昨年夏に出した報告書で、イラクとシリアでは推定1万人以上のISの残存勢力が活動しているとの見方を示している。