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北、国防力強化を党是に 規約改正で“党政復古”打ち出し

北朝鮮の朝鮮労働党大会に臨む金正恩党委員長(前列中央)=9日、平壌(朝鮮中央通信=共同)
北朝鮮の朝鮮労働党大会に臨む金正恩党委員長(前列中央)=9日、平壌(朝鮮中央通信=共同)
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 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮労働党は9日、第8回党大会5日目の会議で党規約改正の決定を採択した。規約の序文に「強力な国防力で根源的な軍事的脅威を制圧し、朝鮮半島の安定と平和的環境を守る」と明記した。朝鮮中央通信が10日に報じた。金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が「最大の主敵である米国の制圧に焦点を合わせる」と表明したことと合わせ、核兵器開発を含む軍備増強路線を党是にしたことを内外に宣言した形だ。

 最高指導機関である党大会を5年ごとに開くことを定めた。過去に4年や5年ごとと明記されたこともあったが、正恩氏が2016年に前回大会を開くまで36年間、開催されなかった。

 正恩氏をトップとする党中枢の政治局常務委員会について「政治や経済、軍事面で急を要する重大問題を討議・決定する」とし、正恩氏の委任で他の常務委員が政治局会議を主宰できるように改めた。迅速な意思決定を図るとともに、責任を分散して正恩氏の負担を軽減させるなど、正恩氏を補佐する体制を強化した。

 党組織を運営する政務局を前回党大会までの「書記局」の名称に変え、委員長や副委員長に改称した幹部の呼称も責任書記や書記、副書記に戻す。党で委員長の肩書が正恩氏にだけ許されるのかが注目される。

 朝鮮人民軍を党の指導の下、党を擁護する「党の革命的武装力」だと明確に定義。党で軍を統括する中央軍事委員会についても必要なメンバーだけで緊急問題を討議できるようにした。

 「古き良き時代」と懐かしむ住民も多い祖父、金日成(イルソン)主席時代の党中心の体制への“復古”を印象づける一方、正恩氏を頂点にした党による支配体制を盤石にする狙いとみられる。

 規約では「金日成・金正日(ジョンイル)主義」を中心思想に据えつつ、父、正日総書記が掲げた軍を優先する「先軍政治」に代え、正恩氏が盛んに強調する「人民大衆第一主義政治」を盛り込んだ。住民生活を優先する指導者像をアピールし、“脱正日化”を一層鮮明にする意図が読み取れる。党大会は10日も続き、前回の4日間を上回る6日目に入った。

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