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欧州で接種ペースに格差 進む英、遅れる仏 コロナワクチン

 【ロンドン=板東和正、パリ=三井美奈】欧州では新型コロナウイルスの感染が拡大する一方、各国でのワクチン接種も進んでいる。欧州諸国で最初に接種を開始した英政府は2月中旬までに1300万人超の接種を目指し、接種施設の増設などを加速させる考えだ。後を追う欧州連合(EU)加盟国では接種のスピードに格差が生じており、改善を求める声が上がっている。

 英国は昨年12月8日、米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナのワクチンを日米欧で初めて実用化した。今月4日に接種が始まった英製薬大手アストラゼネカ製のワクチンを合わせ、7日時点で80歳以上の高齢者ら約150万人が接種を受けた。

 ジョンソン英首相は7日、2月中旬までに1300万人超に接種する目標を達成するため、全ての国民が居住場所から約16キロ以内で接種を受けられるよう接種施設を増やす考えを示した。英政府は各施設の作業を円滑に進める対策を重視し、接種を受ける人の誘導などを行う数万人のボランティアを募集している。

 英メディアによると、英政府は副作用のリスクも視野に入れており、接種を受けた人が重度の障害を負った場合、賠償制度で12万ポンド(約1690万円)を上限に一時金を支払う方針を示した。英国ではファイザーのワクチンを接種した後にアレルギー反応が出た事例があり、ワクチンを敬遠する人も多いためだ。

 接種の体制整備を進める英国だが、現場ではワクチンの保管に用いる器具が不足するなど混乱も起きている。ワクチンを研究する英専門家は「膨大なワクチンを有効に活用するため、政府は接種に関わる人材や器具の不足に注意する必要がある」と述べた。

 一方、EUでは今月6日、米バイオ企業モデルナのワクチン販売が許可された。ファイザーのワクチンに続き2件目となるが、フランスではドイツなどに比べ「接種ペースが遅すぎる」との批判が出ている。

 フランスは昨年12月27日、他のEU諸国とともに、ワクチン接種を開始した。第1段階は、対象を高齢者施設の入所者と職員に限定した。ベラン保健相は7日、「これまでの5日間で4万5千人に接種した」と述べたが、接種を受けた人はドイツで37万人、イタリアは30万人を超え、大きな差がある。施設ごとのワクチン配分で混乱があったうえ、接種対象者への説明に時間がかかったためとみられている。

 フランス政府は新たな接種計画を発表し、今月末までに100万人の接種を目指すため、接種対象を50歳以上の医療関係者や訪問介護員に拡大する方針を示した。

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