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ワクチン接種間隔めぐり英政府とファイザーが対立 新型コロナ

米製薬大手ファイザーの製造工場=ミシガン州(AP)
米製薬大手ファイザーの製造工場=ミシガン州(AP)

 【ロンドン=板東和正】米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種方法をめぐり、英政府とメーカー側の意見が分かれている。同ワクチンは1人につき2回の接種が必要だが、英政府は多くの国民に1回目の接種を行き渡らせるため2回目の時期を遅らせる方針なのに対し、ファイザーは英政府が掲げる方法は「安全性が検証されていない」と懸念を示している。

 英国で昨年12月8日に接種が始まったファイザーのワクチンは、1回目の接種から21日後に2回目を行うことで発症を防ぐ95%の有効性を発揮するとされる。

 しかし、新型コロナの変異種の感染が拡大したことを受け、英政府は12月末、少数の国民に2回投与するよりも、1回目の接種をより多くの国民に早く実施することで感染者数を減らす考えを主張。1回目から2回目の間隔を最長3カ月にする方針を決めた。

 米メディアがファイザーの臨床研究の担当者に取材したところ、同社ワクチンは1回目の接種で有効性は約52%確保できるとみられている。ジョンソン英首相は初回の投与だけでも「(新型コロナの)影響から国民を守れる」と判断。英政府は今月4日に接種が始まった英製薬大手アストラゼネカなどが開発したワクチンに関しても、2回目を遅らせる考えを示している。

 だが、ファイザーとビオンテックはこの方針に不安を隠せない。ロイター通信によると、両社は今月4日、ワクチンの臨床試験(治験)と異なる間隔での投与は「安全性や有効性が検証されていない」と警告した。

 このワクチンの接種間隔をめぐっては、各国や機関で対応が分かれている。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は1日、米メディアに「私たちは治験で21日間の間隔をあけることが最適と知っている」と英政府の方針を支持しない見解を示した。

 一方、欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は42日以内に2回目を行うべきだとの認識だ。世界保健機関(WHO)も42日間以内に行えば効果が得られるとしている。両機関はワクチン不足を想定し、1回目の接種を十分に確保するためにファイザーなどが主張する間隔を延ばしたとみられている。ただ、英国が示す接種間隔はEMAやWHOよりもさらに長く、ワクチンの有効性を大きく下げる恐れも指摘される。

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