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中国、RCEPに続く外交成果 投資協定合意、EUは米と一線

 【北京=三塚聖平、パリ=三井美奈】中国と欧州連合(EU)が30日、投資協定交渉で大枠合意したことは、米国の「対中包囲網」切り崩しを目指す中国に大きな成果となった。日中韓など15カ国が11月に署名した地域的な包括的経済連携(RCEP)に続く外交勝利と受け止められている。

 中国はEUとの投資協定交渉を「中国とEUの経済・貿易関係において最重要の議題」(中国外務省の汪文斌報道官)と位置付け、1月に予定されるバイデン次期政権発足前の妥結に強い意欲を示してきた。

 中国はこれまでEUからの人権改善要求を「内政干渉」とはねつけてきたが、年末になって姿勢を転じ、強制労働を禁じる国際労働機関(ILO)基本条約への批准努力を約束した。新型コロナウイルス流行の対応で中国への反発を高める欧州と貿易をテコに関係修復を図り、欧州との連携を目指すバイデン次期政権を牽制(けんせい)する考えとみられる。

 中国はまた、EUとの投資協定でアジア太平洋地域にとどまらず欧州でも貿易・投資を通じた影響力をさらに強めることになる。

 一方、EUは中国政策で米国と一線を画す独自外交を示すことになった。

 EUは米中対立のはざまで環境や貿易問題では中国と連携する「第三の道」を探ってきた。日本がインド太平洋戦略を掲げながら米国抜きでRCEPを実現したことは刺激となった。ボレル外交安全保障上級代表は「毅然(きぜん)としながら開かれた態度をとっている」として、日本を対中外交のモデルにすべきだと主張した。

 貿易大国ドイツではRCEPで「ドイツやEUの自動車企業がアジア市場で不利になる」(独紙ウェルト)との焦りも強かった。自動車最大手フォルクスワーゲン(VW)が新車販売の4割を中国市場に頼るなど独経済に中国は不可欠。投資協定は来秋の独総選挙を前にメルケル首相の外交成果ともなる。

 EUは一方で人権問題では米国と歩調を合わせる方針とみられる。29日には米国と並んで中国に対し、新型コロナの情報を報じて拘束された市民ジャーナリストの釈放を求めた。

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