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【主張】中露機の合同飛行 「尖閣と竹島」への挑発だ

島根県の竹島(聯合=共同)
島根県の竹島(聯合=共同)

 中国とロシアによる軍事的挑発を看過することはできない。

 中露の戦略爆撃機計6機が22日、日本海と東シナ海の上空を編隊を組んで飛行し、航空自衛隊と韓国軍の戦闘機がそれぞれ緊急発進(スクランブル)した。領空侵犯はなかったが、中露機の一部は日韓それぞれの防空識別圏に進入した。

 ショイグ露国防相はプーチン大統領に中露機の「合同パトロール成功」を報告した。同様の合同飛行は昨年7月以来である。

 「合同パトロール」と称しているが、警察による防犯上の見回りのようなものと受け止めてはならない。その実態は、計算ずくの軍事的挑発である。

 中国の戦略爆撃機4機は、中国と韓国が管轄権を争う東シナ海の暗礁、離於島付近から韓国防空識別圏に進入した。露軍機は戦闘機を含む15機が日本海上空で進入し、うち2機が竹島(島根県)付近を飛んだ。

 その後、中露の戦略爆撃機4機が長崎県の五島列島沖上空で合流し、尖閣諸島(沖縄県)に向かって編隊飛行した。尖閣にたどり着く手前で針路を変え、沖縄県の沖縄本島・宮古島間の宮古海峡上空を抜けて太平洋へ進出した。

 その後、再び宮古海峡上空を通って北上した。

 中露の戦略爆撃機は、対艦ミサイルや核弾頭型・非核型双方を搭載可能な巡航ミサイルなどを装備できる。有事には艦船や基地、都市などを攻撃する役割がある。

 これらの飛行ルートに、日本海の竹島、中韓が争う離於島、中国が狙う尖閣諸島、中国の海空軍が太平洋へ進出するための宮古海峡を選んだことになる。

 日本と韓国、さらには沖縄のそばに位置する台湾を対象に中露両国が軍事力を誇示する、極めて望ましくない行動である。

 来年1月20日に米政権が交代する直前の時期に、日本や韓国、台湾、米軍などの反応を試すねらいもあったとみられる。

 昨年7月の中露合同飛行では露軍の空中警戒管制機が竹島周辺で領空侵犯した。竹島を不法占拠する韓国軍機が緊急発進して警告射撃を行った。日本は竹島周辺の領空侵犯では露軍機、韓国軍機のどちらにも緊急発進しなかった。

 政府は、防衛態勢を整えるとともに中露軍機の挑発が常態化しないよう外交でも努力すべきだ。

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