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ワクチン生んだ科学者夫婦 ドイツ地方企業、いきなり世界最先端に  

ビオンテックのウグル・サヒンCEO(同社ウェブサイトから)
ビオンテックのウグル・サヒンCEO(同社ウェブサイトから)

 【パリ=三井美奈】新型コロナウイルスのワクチンを米製薬大手ファイザーと共同開発したバイオ企業ビオンテックは、ドイツ西部マインツでトルコ系移民の科学者夫婦が設立した。地方企業から、いきなり医学の世界最先端に躍り出て、技術大国ドイツのお手本として注目を集めた。

 ビオンテックのウグル・サヒン最高経営責任者(CEO)は55歳の科学者。トルコに生まれ、4歳でドイツに移住した。父は自動車工場の工員だった。サヒン氏の妻で同社の医療開発責任者を務めるオズレム・トゥレシ氏(53)は、トルコ系移民2世で、父親は医師だった。夫妻は共に免疫学が専門。大学で研究を通じて知り合い、2008年に同社を設立した。

 同社は元々、がんのワクチン開発が専門。その過程でタンパク質を作りだすメッセンジャーRNA(mRNA)の技術を蓄積し、それが新型コロナのワクチン開発の決め手になった。トゥレシ氏は欧州メディアの取材で、「新型コロナが3年早く流行していたら、ワクチン開発は困難だったろう」と述べた。ワクチンは今年1月、中国・武漢でのコロナ流行を受けて研究に着手。3月にはファイザーと契約を交わしたという。

 メルケル独首相は自身も科学者で、今月初めに2人とビデオ会談し、「わが国にこんな研究者がいるのはすばらしい」とたたえた。

 ビオンテックの株価急騰により、サヒン氏は今月、米金融情報大手ブルームバーグの世界長者番付で493位に入った。推定資産額は51億ドル(約5250億円)にのぼる。

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