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中国で映画産業が再始動 米を尻目に国産作品好調

にぎわう北京市内の映画館=5日(共同)
にぎわう北京市内の映画館=5日(共同)

 【北京=三塚聖平】中国では、欧米に先駆けて映画産業が再始動している。各地の映画館は新型コロナウイルスの流行を受けて約半年間の長期休業を余儀なくされたが、国内での感染拡大に歯止めがかかったと当局が判断して今夏から再開が進んでいる。ただ、映画産業の損失は大きく、コロナ禍が残した傷痕は深い。

 「国内映画市場の全面的な回復が加速している」

 中国紙・経済日報(電子版)は、国内映画産業の回復ぶりをこのように伝えている。映画業界を所管する国家映画局が7月、感染リスクが低い地域での映画館の営業再開を認め、各地では銀幕が順次戻ってきた。新作映画の撮影も活発化しており、苦境に陥っていた中国の映画業界は息を吹き返しつつある。

 中国映画にとって書き入れ時の一つである10月上旬の国慶節(建国記念日)の連休期間には、全国の映画興行収入が39億元(約620億円)を突破。上映1回当たりの入場者数を収容人数の75%以内とする制限があったが、同期間の成績としては昨年の44億元(約700億円)超に次ぐ歴代2位だったという。

 好調の要因として挙げられるのが国産新作映画の相次ぐ公開だ。女子バレーボール中国代表の歴史を扱った「奪冠」など、感染拡大が深刻化していた1月下旬の春節(旧正月)に封切りが見送られた作品も投入されている。中国政府が国産映画の育成に力を入れてきたことに加え、米ハリウッドの大作が軒並み公開を来年以降に変更しているため、国産映画が存在感を増している。国慶節の全国興行収入のうち国産映画の割合は99%を超えたというデータもある。

 来年の春節期間にも注目国産映画の公開が予定され、さらなる市場回復を期待する声は多い。一方で半年間の休業措置の影響は大きく、中国映画館チェーン大手の万達電影は1~9月期に約20億元(約320億円)の最終赤字を計上した。「まだ感染の心配があるので映画館には行きたくない」との声もあり、映画業界の完全な正常化にはなお時間がかかりそうだ。

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