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英EU交渉 漁業など3分野でなお隔たり 迫る期限、近く対面交渉

 【ロンドン=板東和正】最終局面を迎えている英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉をめぐり、ジョンソン英首相とEUのフォンデアライエン欧州委員長が7日、電話会談した。両首脳は交渉が難航している状況を打開するため、近くブリュッセルで対面の会談を行うことを決めた。英メディアによると、EUの交渉官は9日を合意期限とみており、土壇場の交渉が続いている。

 両首脳は7日の共同声明で、「英海域でのEU漁船の漁業権」、「公正な競争環境の確保」、「紛争解決などのガバナンス(統治)」の3つの主要課題で大きな相違が残っていると指摘。最終的な合意をまとめる状況にはないと表明した。

 1月末にEUを離脱した英国は現在、EUと離脱前の関係を維持する「移行期間」にある。今年末までの移行期間中にFTAを発効させなければ、英EU間には世界貿易機関(WTO)の規則に従って関税が発生し、欧州経済が混乱する。

 FTAの発効には議会承認などの手続きが必要になる。このため、英紙フィナンシャル・タイムズは欧州議会の関係者の話として、EUのバルニエ首席交渉官が「9日が事実上の合意期限」と発言したと報じた。

 主要課題をめぐっては、漁業権の交渉が前進しつつあるものの、合意にはなお遠い状況だ。

 EUの共通漁業政策の下では、加盟国は割り当てられた漁獲上限を守れば、他国の排他的経済水域(EEZ)でも操業できる。好漁場を擁する英国は、英海域にフランスやデンマークなどの漁船が押し寄せることに不満を募らせてきた。

 このため英国は移行期間終了後、EU加盟国による英海域での漁獲量を段階的に減らすため、EUと毎年交渉して漁獲割当量を決めることを主張。EUは当初、従来通りの操業を訴えていたが、最近になり、10年間現状を据え置いた後で交渉に応じるとの妥協案を示した。英国側は現状据え置き期間をより短くするよう求めている。

 競争環境をめぐってEUは、英国が環境、労働、税制、政府補助金といった規制をEUと同等水準にするよう要求。英国は規制の水準を独自に定め、自由競争を促進したい考えだ。ガバナンスについては、英国がEUの規制に従わなかった場合、報復関税の発動などができる仕組みをEUが主張。英国は厳しい措置を拒んでいる。

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