PR

ニュース 国際

エチオピア首相、作戦終了と発表 強権的手法に平和賞授賞「早すぎた」

その他の写真を見る(1/2枚)

 【カイロ=佐藤貴生】エチオピアのアビー首相は11月28日、北部ティグレ州を支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)との軍事衝突で、連邦政府軍が同州の州都メケレを制圧し、軍事作戦は終了したと述べた。同月4日に始まった戦闘では数千人が死亡、4万4千人が隣国スーダンに脱出したとされる。

 アビー氏は隣国エリトリアとの紛争を解決したとして2019年のノーベル平和賞を受賞。女性閣僚の登用や政治犯の大量釈放なども進め、「改革の旗手」として国際社会の注目を集めた。しかし、TPLFとの衝突ではアフリカ連合(AU)の調停を「内政干渉だ」として拒否し、多大な犠牲も省みず戦闘を強行した姿勢に識者からは批判の声も上がっている。

 メケレに入った連邦軍は11月29日、TPLFの残存勢力の捜索を進めた。連邦政府の報道官は「メケレ州には非常事態宣言が出ており、メディアの立ち入りは認めない」と述べた。政府は同州の通信回線を遮断、詳しい情勢が確認できない事態が続いている。

 TPLFのトップはロイター通信に、メケレ周辺からは撤退したと述べる一方、「自決権を守る」として戦闘を継続する意向を示した。投降を拒んだ勢力が地下に潜り、ゲリラ戦術に転換するとの見方もある。

 TPLFの主体である少数民族ティグレは全人口の5%に過ぎない半面、強力な軍事組織を有しており、1991年には政府との戦闘をへて首都アディスアベバを占拠。以来、他の小規模な政治勢力を束ねて与党連合を主導、中央政界を牽引(けんいん)してきた。

 その体制を揺るがせたのが、国内最大民族オロモの出身で2018年に首相に就任したアビー氏だ。エリトリアとの紛争解決後の昨年暮れ、民族色の濃い与党連合を単一の挙国一致政党にまとめる再編を進めた。これに反発したTPLFは参加を拒否し、アビー氏は同組織の幹部らを政界から排除してきたとされる。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ