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北沈黙の裏に「米を刺激するな」と厳命 トランプ氏の退任に不安感か

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=共同)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=共同)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は27日、バイデン米前副大統領が次期大統領に就任する見通しとなった大統領選の結果について、北朝鮮が沈黙を保っている背景に、「米国を刺激する対応を取るな」との厳命があったと国会で報告した。在外公館に対して米国に関する発言を慎むよう指示し、問題が生じれば大使らの責任を問う方針を通達していたという。

 国情院から報告を受けた議員が明らかにした。北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長とトランプ米大統領との親交が無になることに不安を抱いていると国情院は分析。北朝鮮側では、北朝鮮を事実上無視したオバマ前米政権の「戦略的忍耐」への回帰の可能性から、条件付きながら金氏への会談に言及したバイデン氏に対する期待感までさまざまな見方が交錯しているという。

 金氏は来年1月に党大会を開き、新たな路線を打ち出す見通しだが、国情院は、新型コロナウイルスの防疫問題で遅延する可能性があると指摘。党大会に合わせて軍事パレードを準備する動きもあり、米次期政権に軍事力を誇示する狙いがあるとの見方も示した。

 北朝鮮は新型コロナ対応で海外からの物資搬入路を徹底封鎖。中国との今年1~10月の貿易額は前年同期の4分の1に激減した。砂糖など食料品価格も約4倍に高騰。国情院は、物価や為替レートの急変による民心不安から平壌の大物両替商が処刑されたとの情報を明らかにした。海外からの物資搬入禁止に反した幹部も処刑されたとされる。

 北朝鮮は新型コロナで海水が汚染されるのを懸念し、漁業や食塩生産まで中止したともしている。中国が支援を決めたコメ11万トンも北朝鮮が搬入を拒み、中国側に留め置かれているという。国情院は、北朝鮮が新型コロナのワクチン情報を得ようと韓国の製薬会社にハッキングを試みたが、失敗したことも報告した。

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