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コロナで脚光「教育のデジタル化」 IT立国エストニア快走 米中韓は課題も

米国 影を落とす貧富の格差問題

 新型コロナの「第3波」に見舞われている米国では、再度の学校閉鎖に踏み切る自治体が増えている。全米最多の約110万人の児童・生徒が通うニューヨーク市の公立学校は19日からオンライン授業に完全移行した。同市では9月下旬、約半年ぶりに対面授業を再開したが、ウイルス検査の陽性率が3%に達したことで市は再閉鎖に踏み切った。

 米国ではコロナ禍以前にも、学校に通えない子供たちの支援目的などでオンライン学習を取り入れてきた州がある。南部フロリダ州は1997年に義務教育をオンライン上で受けられる「バーチャル学校」を開始した。コロナ禍で同校には再び注目が集まり、全授業を同校で受ける生徒数は昨年の2倍となった。

 また、ニューヨーク市の教育水準の高い学区ではコロナ禍以前から、課題提出などにオンラインの学習管理サービスを利用していた。こうした素地があった同市は比較的円滑にオンライン授業に移行できた。

 一方、米国でも貧富の格差がオンライン学習に影を落とす。今月発表された米シンクタンク「ランド研究所」の調査によると、最も貧困率が高い学区では約20%の生徒が自宅でインターネットに接続できない状態だという。学校閉鎖により、親が自宅で子供の世話をせねばならなくなる家庭も多い。在宅勤務が不可能な職種に就く低所得者層には「親の就労機会がなくなる」との懸念が強い。(ニューヨーク 上塚真由)

中国 「学習止めぬ」と号令も見切り発車

 中国で新型コロナの感染拡大が深刻化したのは、1月下旬に始まった春節(旧正月)の休暇期間中だった。小中学校は感染対策のため授業の再開予定を遅らせ、教育省は1月末に「授業が停止しても学習は止めない」との方針を表明。インターネットを使い子供が学習を続けられるよう各地の教育当局に指示し、各地の小中学校でオンライン授業が導入された。

 自宅でスマートフォンやパソコンなどを使い授業を受け、体育など実技の授業も行われた。オンライン授業は学校の教員によるもののほか、国が準備した動画も活用。小学3年の子供を持つ北京市内の40代の男性は「授業に必要なアプリのダウンロード方法など細かい説明はなく、デジタルに慣れていない人は大変だったかもしれない」と話す。

 非常時とはいえ「見切り発車」だったことは否定できない。中国メディアによると、チベット自治区では往復6時間をかけてネット環境が整っている場所に通い授業を受けたケースもあった。中国インターネット情報センターによると、中国のネット利用者は3月時点で9億400万人でネット普及率は64・5%。オンライン授業を受けられる環境にない家庭も多い。

 夏頃までには小中学校の登校が再開され、現在は通常の授業態勢に戻っている。それでも民間のオンライン教育サービスの利用拡大が伝えられ、当局はコロナ禍で得た知見を今後の教育政策に反映させるとの見方が出ている。(北京 三塚聖平)

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