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香港長官の施政方針演説が波紋「民主化運動弾圧宣言だ」

25日、香港立法会(議会)で施政報告を行う林鄭月娥行政長官(ロイター=共同)
25日、香港立法会(議会)で施政報告を行う林鄭月娥行政長官(ロイター=共同)

 【台北=矢板明夫】香港の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官が25日に立法会(議会)で行った施政方針演説について、関係者の間で賛否両論の声が上がっている。親中派は「市民の生活改善につながる内容だ」と高く評価する一方、民主派は「香港市民のためではなく、北京の共産党指導者に聞かせるための演説だ」と批判する。台湾に渡ってきた香港人活動家らは「民主化運動への弾圧強化を宣言する内容だ」と嘆いている。

 今回の演説の約2週間前には、中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)常務委員会の方針に基づき、4人の民主派議員の議員資格が剥奪され、それに伴い15人の議員が抗議し辞表を提出するという「異変」が発生。この日の演説は、例年と異なり、ほぼ親中派議員だけが出席する中で行われた。

 林鄭氏は演説で、中国本土と経済的連携を強化する方針を表明。中国当局が推進する香港、広東省、マカオを一つの巨大経済圏として一体開発する「大湾区構想」に積極的に参加し、香港人の雇用創出に力を入れる方針を示した。これについて、親中派政党、民主建港協進連盟(民建連)の主席、李慧●(●は王へんに京、り・けいけい)氏は「経済政策に関する措置は極めて正しい」と高く評価した。

 一方、議員の辞任を表明した民主派政党、民主党の主席、胡志偉氏は「報告の約半分の内容は習近平国家主席の対香港政策を繰り返しているだけだ」と指摘した。同党の黄碧雲氏は「海外に逃げ出そうとする移民が続出し、資金も大量に流出しているという厳しい現状について全く言及しなかった」と批判した。

 林鄭氏が演説の中で、昨年来の反中デモで逮捕された若者ら2300人余りが起訴されたと言明したことについて、台北で暮らす香港の元学生リーダーは「抗議デモで数千人も起訴するのはどう考えても異常だ」と指摘。18歳以下の逮捕者らに対し「罪を反省すればやり直すチャンスを与える」との林鄭氏の言葉については、「18歳を超える逮捕者は厳罰する方針に聞こえる。微罪で捕まっている仲間たちが心配だ」と話している。

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