PR

ニュース 国際

【ソウルからヨボセヨ】海を越えた名曲

 先月、80歳で亡くなった作曲家の筒美京平さんは、韓国で名前は知られていなくても作品を知る人は多い。その代表作が1968年に日本でレコード発売された「ブルー・ライト・ヨコハマ」だ。韓国では当時、日本の歌の放送や販売は禁止されていたのに、70~80年代に水面下でヒット。現在60歳以上の韓国人にはよく知られている曲だ。

 80年代後半、ソウルの街角で荷車に載せられた音楽テープが売られているのをよく見た。違法な複製品が多く、五輪真弓さんの「恋人よ」などもあった。ブルー・ライト・ヨコハマもこうした“海賊版”などで韓国社会に浸透したようだ。

 知人の韓国人の経済学者は80年代前半の高校時代、海外に単身赴任していた父親からソニーの「ウォークマン」を土産に買ってもらい、それでブルー・ライト・ヨコハマの複製テープを何度も聴いたそうだ。「日本語の歌詞は全く分からないが、メロディーが好きで自然に覚えた」という。ただ、彼は筒美さんの作品であるどころか、筒美さんの名前さえ知らなかった。

 日本の歌が禁止されていた隣国で、筒美さんの作品は本人も知らない間にヒットした。違法視聴で詞の意味も分からない者もいたであろうが、曲は当時の韓国人の心を確実にとらえた。名曲とはそのようなものかもしれない。(名村隆寛)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ