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トランプ氏、敗北認めず安保分野で続々と重要決定

13日、米ワシントンのホワイトハウスで発言するトランプ大統領(AP)
13日、米ワシントンのホワイトハウスで発言するトランプ大統領(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米上院の超党派議員は18日、トランプ政権が10日に承認したアラブ首長国連邦(UAE)への最新鋭ステルス戦闘機F35などの武器売却を承認しないとする決議案を提出すると発表した。トランプ大統領は11月3日の大統領選で敗北が確実となって以降、エスパー国防長官の解任、アフガニスタンやイラクからの米軍部隊の撤収など、政権移行期にある米国の安全保障を脅かしかねない決定を次々と下しており、身内の共和党の間でも懸念が広がっている。

 F35の売却反対決議案は、民主党のメネンデス、マーフィー両議員と共和党のポール議員が共同提出する。トランプ政権は、UAEがイスラエルと国交を正常化させたのを受けてF35最大50機の売却を決めた。だが米国内では、中東でのイスラエルの軍事的優位が崩れ、地域の不安定化につながるとして、売却に反対する声が強い。

 トランプ政権が17日発表したアフガニスタンとイラクからの米軍撤収に関しても、米国とアフガンのイスラム原理主義勢力との和平交渉の行方をにらんだ現地情勢などが考慮されていないとの批判が強い。

 安全保障関係者の間では、2000年大統領選挙での集計をめぐる訴訟で息子ブッシュ政権への引き継ぎが遅れたことが翌年9月の米中枢同時テロにつながったとの反省も踏まえ、アフガンからの性急な米軍の撤収は、アフガンを再び米本土を脅かすテロの温床に逆戻りさせかねないとの懸念も強まっている。

 歴代米政権の交代期は通常、次の政権が政策上の選択肢を確保できるよう、現状を大きく変更させる安全保障分野の重要決定は行わない慣例となっている。

 上院共和党トップのマコネル院内総務も17日、記者団に「(次期大統領就任までの)向こう数カ月間は、国防や外交政策を著しく変えないことが極めて重要だ」と述べ、トランプ氏に暗に自制を求めた。

 オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は16日、民主党のバイデン氏が大統領選の勝利を確実にしたことに関し「明らかにその方向にあるように見える」と認め、同氏の勝利が確定し次第、「非常にプロ意識の高い政権移行を行う」と強調した。

 しかし、トランプ氏と決別したボルトン前大統領補佐官(同)は18日、「トランプ氏はバイデン氏の執務ができるだけ困難になるように仕向けている」と指摘し、安保分野で今後も予想外の行動をとる恐れが「十分にある」と警告した。

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