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【北京春秋】消えた北の行商船 遼寧省で見た厳戒態勢

 中朝貿易の7割を支える中国東北部・遼寧省丹東は経済が冷え込んでいた。

 「北朝鮮人の携帯電話を20台ほど保管しているけど、(警察の)派出所に預けるつもり。もう商売はたたむわ」。10月下旬、税関施設近くで北朝鮮の特産品店を営む貿易業者の女性が投げやりに言った。

 北朝鮮の業者が丹東で仕事をする際に使う中国の携帯電話は、帰国する際に持ち込めない。このため女性は知り合いの業者の携帯を預かっていたのだが、今年1月以降、新型コロナウイルスの感染爆発を受けて北朝鮮側が国境を閉鎖し、貿易業者も戻らないままだ。

 別の店で売っていた北朝鮮産たばこは35元(約550円)。通常は半値以下の15元で取引されていたが、物流が止まり品薄だと店員はいう。側にいた別の地元関係者は「ここで売っているのは密輸品だ。上流の河口という町で取引している」と耳打ちした。

 丹東中心部から約40キロ北東の河口を訪れ、国境の鴨緑江の中央付近まで高速艇で北朝鮮側に近づいてみた。対岸のセメント工場や映画館に人影はほぼ見当たらない。以前は、こうした中国人の観光船には北朝鮮の行商船が横付けし、キムチや酒、たばこなどを“密売”していたものだが、今回は全く見当たらず、北朝鮮側の厳戒ぶりを印象付けた。(西見由章)

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