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あれから5年…パリ同時多発テロで「九死に一生」の生存者語る

2015年のパリ同時多発テロの現場に遭遇したデヌボーさん(本人提供)
2015年のパリ同時多発テロの現場に遭遇したデヌボーさん(本人提供)

 【パリ=三井美奈】2015年、パリ同時多発テロに直面した生存者たちが、産経新聞のインタビューで、現在の思いを語った。

 パリの劇場「バタクラン」がコンサート中に襲撃されたとき、銀行員だったアルチュール・デヌボーさん(34)は客席の前方にいた。「目の前に火花が散った。15秒後、叫び声が聞こえ、『これは演出ではない。銃撃だ』と悟り、慌てて伏せた」と回想する。

 逃げようと立ち上がった客が相次いで撃たれ、倒れた。身をかがめて非常口から逃げ、タクシーで家に帰った。鏡を見ると、Tシャツは血まみれだった。

 現在は、生存者や遺族ら約800人と被害者の会を結成。テロの体験を伝えたり、被害者の社会復帰を支援したりする活動をしている。自身も事件後、心的ショックが続き、退職を迫られた。職場で手が震えて止まらず、「逃走した犯人がいるかも」と思うと、地下鉄にも乗れなかった。

 「8カ月前、長女が生まれ『この子のためなら死んでもいい』と思った。今は、意味ある人生を送ろうと思っている」と話す。それでも、最近相次ぐテロのニュースを見るたび、無力感に襲われる。

 警備員のサリム・トラバリさん(47)は自爆テロの標的になったサッカー競技場の入り口にいた。20歳だった犯人に直面した。入場券がないのに「僕は中に入らなければならない」と言って押し入ろうとするのを阻止した。

 犯人は約10分とどまった後、別の入り口に行った。「怪しいやつがいる」と仲間に無線連絡した途端、爆発音が響いた。

 「仲間が倒れていた。鉄片がいっぱい刺さり、脚の肉が飛び散っていた。励ましながら、必死で救護所に運んだ」と話す。

 トラバリさんは、北アフリカ出身の移民で、イスラム教徒。「自分と同じような境遇の若者がテロに走り、イスラム教のイメージを悪化させるのはつらい」と話す。現在は、スポーツ大会の警備について米欧でで講演活動をしている。

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