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「真剣なまなざしだった」 自らの死別体験語り、被災地に寄り添ったバイデン氏に期待の声

仮設住宅の集会所で住民の高橋茂信さん(中央左)らと交流するバイデン氏(同右)=2011年8月、宮城県名取市
仮設住宅の集会所で住民の高橋茂信さん(中央左)らと交流するバイデン氏(同右)=2011年8月、宮城県名取市

 「真剣なまなざしで耳を傾けてくれた」。米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン氏は副大統領だった平成23年8月、東日本大震災で被災した宮城県名取市を訪れ、被災者と交流した。バイデン氏と言葉を交わした高橋茂信さん(77)は、家族との死別体験を自らの口で語ったバイデン氏との交流を、今も鮮明に覚えている。

 高橋さんは震災で約50人が犠牲になった同市北釜地区で町内会長を務め、震災時には近隣住民の避難誘導を行った。しかし、津波が襲ってきたため、平屋建ての建物の屋根に避難。雪が降り続ける中、一晩を屋外で過ごした。妻は無事だったが、自宅は津波に流された。また、同地区で暮らしていた親族8人は全員犠牲になった。

 仮設住宅で自治会長を務めた高橋さんは、集会所で8人の被災者とともにバイデン氏と対面。震災での経験を伝えると、1972年に妻と長女を交通事故で亡くした自身の経験に触れ、「被災された方々の気持ちは、非常によく分かる」と語りかけたという。高橋さんは「真剣なまなざしで話に耳を傾けていた様子が忘れられない」と振り返る。

 また、バイデン氏は当時の避難所の様子について、「日本人は食事を受け取りに行くときにも、列をしっかりと作り、礼をして戻っていく。日本の人々は紳士だ」との印象も口にしたという。帰り際、バイデン氏は厳重な警備の中、車に乗り込む前に、集会所の周辺に集まっていた大勢の被災者のもとに駆け寄り、一人一人と握手をした。高橋さんはこの姿が印象に残っている。

 高橋さんは「本当にわれわれに尽くしてくれた。これが本当の『トモダチ作戦』だと実感した」と話した上で、「バイデン氏は分断なき協調、団結を主張している。時間をかけ徐々にそれを成し遂げられる人だと思う」と期待を寄せた。(塔野岡剛)

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