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パリ教員殺人、イスラム教の根本原理がもたらす凶行

教員殺害テロ事件の追悼集会で、週刊紙シャルリエブドの紙面や犠牲となった教員の写真を掲げた参加者ら=18日、パリ(共同)
教員殺害テロ事件の追悼集会で、週刊紙シャルリエブドの紙面や犠牲となった教員の写真を掲げた参加者ら=18日、パリ(共同)

 【カイロ=佐藤貴生】パリ郊外の教員殺害事件で、イスラム教スンニ派最高権威とされるエジプトのアズハル機構は容疑者を批判する一方、「神聖な事柄は敬う必要がある」とし、宗教を侮辱して憎悪をあおるべきではないと述べた。

 イスラム教では唯一神アラーに加えて預言者ムハンマドも「無謬(むびゅう)の存在」とされ、風刺などは禁じられている。譲れない一線があるとの姿勢を示した形だ。

 信仰には「至高の価値」があるというのがイスラム教の根本原理だ。欧州で暮らす信徒が過激化するのは、社会や生活への不満を抱える中で信仰の対象が侮辱され、この原理に目覚めるからだと考えられる。

 エジプトのジャーナリスト、アディブ氏(44)は事件を受け、「フランスは多数のイスラム過激派集団を解体しており、イスラム教徒の社会への統合には失敗した」と話す。

 昨年、壊滅状態になったスンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の信奉者も欧州などに潜伏し、テロの機会を狙っているとみられる。フランスが「表現の自由」をイスラム教より上位に置く限り、凶行は今後も起きる公算が大きい。

 サウジアラビア西部の聖地メッカの聖職者らは一様に犯行を非難し、テロ撲滅へフランスと連帯する姿勢を表明した。容疑者と一般のイスラム教徒を区別する思惑がにじむが、信仰に「至高の価値」を置くイスラム教の根本原理が凶行を生む構造は、簡単には解決しえないようにみえる。

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