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新START、プーチン露大統領「無条件で1年間延長を」

ロシアのプーチン大統領(AP=共同)
ロシアのプーチン大統領(AP=共同)

 【モスクワ=小野田雄一】来年2月に期限が切れる米国とロシア間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長問題で、プーチン露大統領は16日、「無条件での1年間延長を米国に提案すべきだ」との認識を示した。露国家安全保障会議の会合での発言を、イタル・タス通信が伝えた。

 ただ、米国は、中国が参加していない現行条約は不十分だとし、新たな枠組みや内容の修正が必要だと主張してきた。外交成果を狙うトランプ米政権は来月の大統領選前に一定の合意にこぎつけたい姿勢を示してきたが、「無条件延長」というロシア側の提案に応じる可能性は低いとみられる。

 プーチン氏は会合で、同条約がこれまで適切に機能してきたとした上で、「条約が延長されず、代わりになる合意もなければ、非常に悲惨なことになる」と指摘。米国側から明確な回答を得ることも要求した。ラブロフ露外相は「大統領の意向を早急に米国側に伝える」と応じた。

 核弾頭の配備数などを制限する新STARTは、昨年8月に中距離核戦力(INF)全廃条約が失効した中で、米露間に残る唯一の軍備管理条約。

 米国はこれまでの協議で、戦略核のみだった条約の規制対象を戦術核など全ての核兵器に拡大することや、将来的な中国の参加の検討、より厳格な違反検証システムの導入などを盛り込んだ新しい軍縮枠組みをロシアに提案してきた。

 一方のロシアは、枠組みへの参加に拒否感を示す中国には参加を求めないとする立場を取っているほか、新たな内容を盛り込む必要もないと主張している。ロシアはトランプ政権の焦りを見越し、米国から譲歩を引き出したい構えだ。

 経済低迷が続くロシアは、条約失効に伴う米国との本格的な軍拡競争は避けたい考えのほか、潜在的な競争相手である中国の軍縮も本音では望んでいる。ただ、米国の主張に屈する形で条約延長に応じて国の威信が低下することや、対米戦略上の共闘関係にある中国との関係悪化を警戒しているとみられている。

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