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米、新START延長急ぐ 大統領選にらみ、露と「暫定」合意提案

ポンペオ米国務長官(ロイター=共同)
ポンペオ米国務長官(ロイター=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権が、2021年2月に期限切れを迎える米国とロシアの新戦略兵器削減条約(新START)の延長に向けた交渉を急いでいる。トランプ大統領は11月3日の大統領選をにらみ、米露の核軍縮の枠組みを維持して「外交成果」を誇示したい考えだが、ロシアは大統領選で誰が勝利するかを見極めているとみられ、ぎりぎりの駆け引きが続いている。

 ポンペオ国務長官は14日の記者会見で、条約延長の見通しに関し「米国は過去数週間で得られた理解に基づき、合意を締結できる機会を得られるのを歓迎する」と述べ、早期合意に楽観的な立場を強調した。ロシアに対しては「結論に同意するよう期待する。それがロシアと米国の双方にとって最善だ」と訴えた。

 ポンペオ氏はまた、トランプ大統領が提唱する、米露に中国を加えた新たな軍備管理の枠組みを実現させるため、中国に協議への参加を改めて呼びかけた。

 新STARTをめぐっては、ビリングスリー米大統領特使(軍備管理担当)が13日、政策研究機関ヘリテージ財団での講演で「米国は、ロシアが核戦力の増強を凍結するのであれば条約の暫定延長に応じる用意がある」と語っていた。

 ビリングスリー氏は「両国の最高位レベルでは原則的な合意に達していると思う」と指摘しつつ、ロシア側はまだ「紳士合意」を最終承認しておらず、詳細を詰める必要があるとした上で「ロシア政府は合意締結に向けた政治的意思を示すべきだ」と主張した。

 同氏は今月5日にフィンランドのヘルシンキで行ったロシアのリャプコフ外務次官との協議で、延長交渉の妥結に向けた感触を得たことも明らかにした。

 ただ、ロシア側は米国の提案について「受け入れられない」(リャプコフ氏)と全面拒否の立場だ。

 リャプコフ氏は「核戦力の凍結に反対するものでないが、全体的な戦略的安定を勘案する必要がある」と述べ、米国によるミサイル防衛システムの整備や極超音速弾道ミサイルの開発を懸念する立場を示した。

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