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中国「台湾スパイ数百件摘発」 香港デモ参加者が公開懺悔も 

1日、香港の繁華街コーズウェイベイに展開した警官隊に抗議する市民(共同、本文とは関係ありません)
1日、香港の繁華街コーズウェイベイに展開した警官隊に抗議する市民(共同、本文とは関係ありません)

 【北京=西見由章】中国の官製メディアは12日までに、国家安全当局が「台湾のスパイ」による数百件の事件を集中的に摘発したと伝えた。香港の反政府デモを支援したとされる台湾人被告が“懺悔(ざんげ)”する映像も放映した。「一つの中国」原則を認めない台湾の蔡英文政権への圧力を強め、香港民主派との連携を牽制(けんせい)する狙いがありそうだ。

 中国国営中央テレビ(CCTV)などによると、台湾人ビジネスマンの李孟居氏は昨年8月、香港に隣接する広東省深●(=土へんに川)(しんせん)の競技場で、人民武装警察部隊(武警)が訓練している様子を違法に撮影したとして国家安全危害容疑で拘束された。動画16本と写真48枚を撮影し、自らが所属する台湾独立派団体に送信したという。

 李氏は撮影直前に台湾から香港にわたり、逃亡犯条例改正案の撤回を政府に求める抗議デモに参加。「台湾人と香港人はともにある。香港頑張れ!」と書かれたチラシをデモ隊に配り、記念撮影するなどしていた。

 未決囚用の服を着た李氏は番組で「過去に多くの過ちを犯し、申し訳ない。祖国を傷つけてしまった」と謝罪。続いて登場した国家安全当局の幹部は「台湾独立勢力が言う民主と自由は嘘であり、香港を混乱させて独立をたくらんでいるのが真実だ」と決めつけた。

 中国当局が、逮捕した民主活動家らをテレビの番組上で公開謝罪させ、中国側の主張を口写しで言わせるのは常套(じょうとう)手段だ。また李氏が撮影した武警の訓練は、香港のデモ隊に対する中国当局の威嚇という側面が強く、当時は国内外のメディアが動画も含めて報道しており、「国家秘密を国外勢力に提供した」とする中国側の主張には無理がある。

 台湾で対中国政策を主管する大陸委員会は11日、李氏をめぐる中国側の報道について「悪意ある政治宣伝で、無実の台湾人をスパイ行為の罪に陥れるものだ」と非難する声明を出した。

 中国メディアは2018年にも100件余りを摘発したとする台湾人スパイの摘発キャンペーンを報じたが、今回も含めて実態は不明だ。

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