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【ドイツの岐路】(中)「黒船」米中到来 自動車王国は戦国時代に

 中国からはCATLのほか、自動車メーカー「奇瑞汽車」「吉利汽車」が昨年、ヘッセン州に相次いで研究開発センターを設置した。同州は独大手オペルが本社を置く牙城だ。

 米中企業がドイツに集まるのは、VWやダイムラーなど世界的メーカーを擁し、自動車部品から整備、販売網、さらに人材がそろっているからだ。吉利の広報担当、フランク・クラース氏は「わが社にはBMWやダイムラーなど独大手で経験を積んだベテランが大勢いる」と話す。同氏自身、オペルから転職した。

 メルケル政権は「技術大国」ドイツ復権を目指す。米中に対抗し、フランスやスウェーデンとともにEV用電池の欧州生産計画を発表した。コロナ禍の経済対策では、EV購入への補助金を倍増した。

 マスク氏は「価格2万5千ドル(約300万円)のEVを3年以内に実現する」と表明し、価格競争でも勝つ構えだ。

 欧州の新車市場は10年後、EVが4割を占めるようになるとの予測がある。米中欧の技術競争が激しさを増す中、ベステル氏は「ドイツが自動車王国であり続けられるか否かは、今後10年で決まる」と話す。(パリ 三井美奈)

ドイツ自動車産業 19世紀後半、カール・ベンツがガソリン動力車を発明。20世紀初めに発足したダイムラー・ベンツ、フォルクスワーゲン(VW)、BMWが世界的メーカーとなり、「奇跡」と呼ばれた西独の戦後復興を支えた。現在、自動車・部品はドイツ輸出額の2割を占め、自動車産業の就労者は82万人にのぼる。

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