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イスラエル首相が国連演説 イランの脅威を強調

29日、ビデオ録画で国連総会の一般討論演説を行うイスラエルのネタニヤフ首相(AP)
29日、ビデオ録画で国連総会の一般討論演説を行うイスラエルのネタニヤフ首相(AP)

 【カイロ=佐藤貴生】イスラエルのネタニヤフ首相は9月29日、ビデオ録画で国連総会の一般討論演説を行い、ペルシャ湾岸のアラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンとの間で同月、合意文書に署名した国交正常化について「平和と大きな利益をもたらす」と述べ、仲介したトランプ米大統領に謝意を示した。また、他のアラブ諸国もごく近いうちにUAEなどに追随すると強調した。

 中東アラブとイスラエルの国交正常化は1994年のヨルダン以来。脅威を増すイランに対する危機感の表れで、アラブの団結を維持してきたパレスチナ問題より「イラン包囲網」の構築が優先課題となったことを示した。

 パレスチナ問題についてネタニヤフ氏は、「非現実的な要求」が解決の障害になってきたとし、パレスチナ難民の帰還権などを認めない考えを示唆。国際的に帰属が未画定のエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、同国寄りのトランプ米政権の方針に基づいてパレスチナ側と和平協議を行う意向を示した。

 UAEとバーレーンは一般討論演説で、ともにパレスチナ独立国家を樹立してイスラエルとの「2国家共存」案を実現させると強調した。しかし、パレスチナでは裏切りだとして非難が相次いでいる。

 また、ネタニヤフ氏はイランが2015年の核合意に違反して核兵器に転用可能な高濃縮ウランの製造を進めているとし、「イランは2、3カ月で核爆弾2個が作れる量の高濃縮ウランが手に入る」との見方を示した。

 核合意に基づき10月に期限切れとなる対イラン武器禁輸措置をめぐり、米国提案の延長決議案が国連安全保障理事会で否決された件については、「安保理が分断状態であっても地域の国々は団結している」とし、イランへの危機感を共有するアラブ諸国との連携により対抗する意思を示した。

 ネタニヤフ氏はさらに、イランと連携するレバノンのシーア派民兵組織ヒズボラが、首都ベイルート近郊の国際空港のすぐ近くに武器庫を持っていると地図を示して訴え、イランとヒズボラはレバノン国民にとって極めて危険な存在だと強調した。

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