韓国法相らを不起訴、兵役中の息子の特別待遇疑惑で
【ソウル=桜井紀雄】韓国の秋美愛(チュ・ミエ)法相の息子が兵役中の休暇に絡み、特別待遇を受けたとの疑惑を捜査していたソウル東部地検は28日、秋氏と息子ら4人を嫌疑なしとして、不起訴処分にしたと明らかにした。
秋氏が与党代表だった2017年、兵役中の息子が病気休暇を取った際、秋氏側の働き掛けで通常の手続きを経ずに休暇が延長された疑いが持たれていた。
検察は、休暇延長について「外圧などがあったとはみなしがたい」と指摘。息子の部隊に電話を掛けた秋氏の当時の補佐官も不起訴とした。
前法相のチョ・グク被告が娘の不正入学疑惑などで辞任し、起訴されただけに、今回の疑惑も「第2のチョ・グク」問題として、若者を中心に国民の反発を招いていた。
今回、検察は違法行為に当たらないと判断したものの、特別待遇を受けたとの疑惑は完全には払拭されておらず、若者らの不信感はくすぶりそうだ。