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トランプ氏、保守派最高裁判事指名で大統領選巻き返し図る 最悪事態回避も念頭

トランプ米大統領(左)による最高裁判事指名発表を受けて発言するエイミー・バレット連邦控訴裁判事=26日、ホワイトハウス(AP)
トランプ米大統領(左)による最高裁判事指名発表を受けて発言するエイミー・バレット連邦控訴裁判事=26日、ホワイトハウス(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領が26日、最高裁判事に保守派のバレット連邦控訴裁(高裁)判事を指名したことは、11月3日の大統領選に向けて保守派の支持勢力を活性化させ、現時点で追う立場にある民主党候補のバイデン前副大統領に対し、巻き返しを図る起爆剤としたい思惑がある。

 トランプ氏が18日に死去したリベラル派のギンズバーグ判事の後任の指名を急いだのは、今回の大統領選では新型コロナウイルス感染の拡大を受けて郵便投票が全米規模で導入され、開票作業の混乱や遅れなどが予想されるためだ。トランプ氏は23日の記者会見で、郵便投票で不正が横行する恐れが大きいとして、「(選挙の)結果は連邦最高裁で争われることになる」との見方を示した。

 最高裁(定員9人)の現在の構成は、ギンズバーグ氏の死去によりロバーツ長官も含め保守派が5人、リベラル派が3人で、今のままでも保守派が優勢だ。

 だが、ロバーツ氏は6月、人工妊娠中絶を大幅に制限する南部ルイジアナ州法を5対4で無効にするなど、リベラル側に立った判断を相次いで示している。大統領選をめぐる裁判でも欠員のまま同氏がリベラル側に回れば、4対4で判決が下されない恐れがある。

 複数の憲法学者によると、開票結果をめぐる混乱や法廷闘争が長引き、次の大統領の就任日である2021年1月20日正午までに勝敗が確定しない場合、正副大統領不在の場合の継承順位に従い、下院議長が大統領代行に就任する可能性もある。

 11月の下院選は民主党が引き続き過半数を確保すると予想され、その場合はトランプ氏の「政敵」であるペロシ下院議長が大統領の座に就くことになる。共和党としては最悪の展開だ。トランプ氏と上院共和党が大統領選前にバレット氏を判事に据えて最高裁で保守派の優勢を確立したい理由はここにある。

 一方、トランプ陣営関係者の間では、仮に上院の指名承認が大統領選後にずれ込んだとしても、人工妊娠中絶に反対するキリスト教福音派や保守派のカトリック信者などが最高裁にバレット氏を送り込もうとするため、トランプ氏への投票の増加につながるとの見方も出ている。

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