来年初めの国際会議開催求める パレスチナ議長
【カイロ=佐藤貴生】パレスチナ自治政府のアッバス議長は25日、国連総会で一般討論演説を行い、来年初めにパレスチナ問題を協議する国際会議を開催するよう国連のグテレス事務総長に求めた。
トランプ米政権の仲介でイスラエルが今月、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンと国交を正常化してパレスチナ問題の求心力低下が鮮明になっており、解決に向けて国際世論を喚起する狙いとみられる。
国交正常化についてアッバス氏は「パレスチナ人に代わって協議、交渉する権限は誰にも与えていない」と批判した。占領地ヨルダン川西岸にあるユダヤ人入植地などへのイスラエルの主権適用を認めた米政権の中東和平案についても、改めて拒否すると述べた。
アッバス氏は「パレスチナ人はいつまでイスラエルの占領下にとどまるのか」と不当性を訴え、東エルサレムを首都とするパレスチナ独立国家を建設する以外の解決策はないと主張した。