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台湾、蔡総統のAPEC参加目指す オンライン型式でハードル低下

20日、報道陣の取材に応じる台湾の蔡英文総統=台北市(中央通信社=共同)
20日、報道陣の取材に応じる台湾の蔡英文総統=台北市(中央通信社=共同)

 【台北=矢板明夫】マレーシアで12月の開催を調整しているアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に、台湾が蔡英文総統の参加を目指していることが分かった。実現すれば総統の参加は初めて。自由時報など複数の台湾メディアが25日までに伝えた。だが、中国の反発は必至で、激しい外交上の駆け引きが予想される。

 台湾は「中華台北」名義で1991年、中国と同時にAPECに加盟した。93年からは首脳会議がほぼ毎年、行われてきたが、台湾の現職首脳は中国の反対で出席できず、経済人や経済閣僚、元政権幹部らを派遣してきた。中止となった昨年の首脳会議を含め、蔡政権は2年連続で半導体受託生産最大手「台湾積体電路製造(TSMC)」の創業者で前会長の張忠謀氏を台湾代表に起用していた。

 今年の首脳会議は、新型コロナウイルスの影響で、初めてオンライン形式で開くことが決まった。中国は国際会議の主催国に「台湾の首脳に査証(ビザ)を発給するな」という形で圧力を加えてきたが、オンライン会議はビザが必要ないため、参加のハードルが低い。蔡氏は、今年6月にデンマークの国際NGO(非政府組織)が主催した「コペンハーゲン民主主義サミット」や、オーストラリアのシンクタンクが8月に開いた「インド太平洋指導者対話」などの国際会議にリモートで参加した。

 蔡氏のAPEC首脳会議の参加について、蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相に相当)は23日、「蔡総統はあらゆる機会を使って、世界にメッセージを発信し台湾の存在感を高めようとしている」と述べ、前向きな姿勢を示した。ただ、台湾の外交部(外務省)の報道官は「出席者が確定すれば発表する」と述べるにとどめた。

 台湾の政治評論家、呉嘉隆氏は「中国の反対は想定済みだが、米国が台湾を支持していることが例年と大きく異なる」と指摘。その上で、「結果的に参加できなくても国際社会で話題になることは間違いない。台湾の外交にプラスとなる」と話している。

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