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中印「威嚇発砲」めぐり応酬 国境係争地の緊張増す

 【北京=三塚聖平、シンガポール=森浩】中国人民解放軍西部戦区の報道官は8日までに、インド軍が7日にインド北部ラダック地方の係争地域で事実上の国境である実効支配線(LAC)を越え、「銃を発砲して威嚇した」とインド側を非難する談話を発表した。両国は一連の対立状態の緩和へ向けた動きを見せているが、現地では緊張が増している。

 中国側の発表によると、インド側がラダック東部のパンゴン湖南岸の地域に入り、交渉にあたっていた中国国境部隊に対して威嚇射撃をした。それに対し、中国側の部隊が「現地情勢を安定させるため、対応措置を取ることを余儀なくされた」と説明している。

 報道官は談話で「インドの行為は中印双方の合意・協定に深刻に違反し、地域の緊張を高める」と主張し、「深刻な軍事的挑発行為で、非常にたちが悪い」と非難した。

 一方、インド軍は8日に発表した声明で「威嚇発砲を行ったのは中国軍だ」と反論。「インド軍はLACを越えたり、発砲を含む攻撃的な手段を取ったりしていない。軍事、外交、政治レベルでの協議が行われている間に、攻撃的な作戦を実行したのは中国軍だ」と批判した。

 中国とインドは1996年、LAC付近での緊張緩和を目指し、軍事演習の制限などを盛り込んだ「信頼醸成に関する協定」を締結している。協定には「どちらの側もLACから2キロ以内で発砲したり爆破作業を行ったりしてはならない」と明記されており、今回の発砲が事実なら協定が破られた形となる。

 中印両軍の間では6月、インド軍20人が死亡する大規模な衝突が起きており、緊張が続いている。中国の魏鳳和(ぎ・ほうわ)国務委員兼国防相とインドのシン国防相は4日にモスクワで会談。両国の国防相が会談するのは6月の衝突後初めてで、事態緩和などについて意見を交わしたばかりだった。

 中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は8日の記者会見で、「既に外交・軍事ルートを通じて、インド側に厳重な申し入れを行った」と表明した。

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