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【米大統領選まで2カ月】社会の分極化でトランプ氏巻き返しの可能性 足立正彦住友商事グローバルリサーチ・シニアアナリスト

足立正彦シニアアナリスト・住友商事グローバルリサーチ
足立正彦シニアアナリスト・住友商事グローバルリサーチ

 11月3日投票の米大統領選に向けて民主党候補のバイデン前副大統領は世論調査で共和党現職のトランプ大統領に対して優勢を維持してきた。ただ米社会の分極化、党派対立の激しさを考えた場合、トランプ氏が盛り返して接戦になる可能性はあるとみている。

 トランプ氏の再選には前回2016年大統領選で民主党のクリントン候補に勝ったペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシンの3州が焦点となる。特にペンシルベニア、ミシガンを落とさないことが重要だ。また、新型コロナウイルス感染が広がったフロリダ州は、各州に割り当てられる選挙人が「激戦州」最多の29人で、同州を落とした時点で再選の道は消える。

 一方、バイデン氏にとっては前回大統領選でクリントン候補が敗北したものの近年党勢が伸長しているアリゾナ、ノースカロライナ両州が焦点だ。ノースカロライナは民主党が力を入れてきた州の一つで、それに対抗するように共和党が今回、党大会を同州で開催した。バイデン氏にとっては両州を制することが非常に重要になってくる。

 政策論争では、トランプ氏は支持基盤の保守層への訴えが大事だ。白人警官による黒人男性暴行死事件などで、警察側に立った「秩序の維持」を訴え、高卒白人層の支持拡大を図るだろう。秋に新型コロナの第2波が到来すれば、経済再開に再びブレーキがかかる懸念がある。バイデン陣営には新型コロナ対策の失政を再び攻撃できる状況が浮上してくる。こうしたことから、トランプ氏側はワクチン開発や新薬の認証などで勇み足的な対応をしているのではないか。

 バイデン氏が勝利した場合、日米関係について従来の同盟重視路線に回帰するだろう。トランプ氏の対日政策は辞任表明した安倍晋三首相との関係に依存していたため、再選した場合は少し不安な部分がある。(聞き手 坂本一之)

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